「すべての問題は自作自演」といわれます。
どんな問題も、自分がつくりだしたものだとしたら、自分で解決していくことができるという、カウンセリングのなかでもよく出てくる見方です。
1.「感情が先、できごとが後」
昨日の記事では、「感情が先、できごとが後」というテーマでお伝えしました。
カウンセリングを受ける恩恵は、「感情が先、できごとは後」という言葉に集約される。 - 大嵜直人のブログ
できごとと感情の因果関係において、「できごとが先」と考えるのがふつうであり、一般的です。
「コンサートの抽選に当たったから、とても嬉しい」
「上司にダメだしされて、はらわたが煮えくり返る」
「母の具合が悪そうで、心配だ」
といったように。
しかし、心理学においては、その因果関係は逆なんですよね。
「感情が先、できごとが後」なんです。
そもそも、その感情が自分のなかにあって、外の世界にそれを感じさせるできごとを、見つけてきたり、つくりだしたりする、という見方です。
上の例でいえば、とても嬉しい、喜びを感じているからこそ、それにふさわしいできごと(チケットの当選)を見つけてくる。
そもそも怒っていて、そこにふさわしいシチュエーション(上司からのダメ出し)を見つけてくる、といった解釈です。
怒りの感情がなければ、同じ状況であっても、何とも思わないかもしれません。
明日は大好きなアーティストのコンサートがあってワクワクしていたら、上司からのダメ出しなんか、どうでもいいですよね笑
それはともかくとしても、「感情が先、できごとは後」という見方は、私たちに大切なことを教えてくれます。
すなわち、感情を癒していくことで、自分の感じ方や、ひいては行動を変えていくことができるので、現実を変えていくことができる、という点です。
それは、まさにカウンセリングを受けることで得られる効用、恩恵そのものというのが、昨日のテーマでした。
さて、その点以外にも、この見方を採用することは、私たちに大きな恩恵を与えてくれます。
それは、主体性を取り戻すことができる、という恩恵です。
今日は、その点について、もう少し詳しく見てみたいと思います。
2.主体性を取り戻すための見方
先ほどの考え方を突き詰めていくと、
「そのできごとをつくりだしたのは、自分自身である」
という点に行きつきます。
「自分が怒りたいから、(わざわざ)上司にダメ出しをさせた」、という見方ですね。
ちょっとオカルトに聞こえるかもしれませんね笑
あるいは、「なんでわざわざ、自分にとってネガティブなことをするの?」と思われるかもしれません。
でも、この見方って、とってもカウンセリング的な見方なんですよね。
「そのできごとを、なぜ自分が望んだのだろう?」
「その状態でいることで、得られるメリットとは、なんだろう?」
といった見方ですね。
はい、なんだかイヤーな感じがしますよね笑
わかりますよ、誰だって、自分が「進んで」そんなことしているなんて、考えたくないものですよね笑
「なぜ、パートナーができない状況を、自分が望んでいるのだろう?」
「上司とケンカすることで、得たかったものがあるとしたら、それはなんだろう?」
もちろん、こうした問いかけは、感情を一通り吐き出して、落ち着いてからで大丈夫です。
たとえば、フラれたばかりで傷心の人に、「なぜ、あなたは彼女に『フラせた』んだろうね?」と聞くのは、野暮ってもんです笑
ただ、感情が一通り落ち着いて、何かを考える余裕ができてきたとき、この見方は、私たちに大きな大きな恩恵を与えてくれます。
それが、主体性を取り戻すことができる、という恩恵です。
3.すべての問題は、自作自演
もし、その見方の通り、自分自身がその状況をつくりだしたのであれば。
それを解決したり、解消したりすることだって、できるはずです。
レゴブロックでお城をつくったのがあなたなら、それをバラバラのブロックの状態にすることは、たやすいはずです。
だって、自分でつくったのですから。
レゴブロックといえば、私も小さいころ、大好きでよく触っていました。
けれど、いつもブロックを一つ失くして、完成させることができずに、親に泣きついたりして困らせておりました笑
これも、自分がつくりだした状況だとしたら。
小さな私は、何を感じたかったのでしょうね。
それだけ要らぬ苦労もしたいくらい、完成した喜びを感じたかったのでしょうか…?
当時は、そのブロックを探すのに必死でしたが。
「ぽっちが4つの白いブロックが無い…」って、ゾンビのように笑
すいません、いつもながら、どうでもいい話が長くなりました。
でも、この主体性を取り戻していくと、「すべての問題は自作自演」なんですよね。
自分がワナを仕掛けて、自分でハマっているというか。
問題の渦中にいると、なかなかそうは思えないかもしれません。
でも、カウンセリングを通じて、感情を癒していくと。
そんな見方も、できるようになるんです。
主体性を取り戻すというのは、カウンセリングで得られる、大きな恩恵の一つです。
今日は、その問題をつくったのが自分なら、自分で解決することもできる、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
〇大嵜直人のカウンセリングの詳細・お申込みはこちらからどうぞ。
※ただいま7月度の個人カウンセリングを募集中となります。
〇カウンセリングのご感想のまとめはこちら。