何を「問題」にするかは、自分自身が選んでいるものです。
それゆえ「問題」とは、どれだけ大きなもののように見えたとしても、自分で解決していくことができます。
1.主体性を取り戻すための問いかけ
先日の記事では、主体性を取り戻すための問いかけ、というテーマでお伝えしました。
主体性を取り戻すために有効な、「その『問題』を必要としたのは誰か?」という問いかけ。 - 大嵜直人のブログ
私たちは生きる中で、さまざまな「問題」に出会います。
パートナーシップや家族などの人間関係、仕事や健康の問題、あるいはお金の問題など。
ときには、まったく予想もしていなかったような「問題」に出会うことがあるものです。
そうしたときに、私たちは主体性を見失ってしまいます。
「自分は何も悪くないのに」
「どうして、私ばっかりこんなことに」
「あの人が変わってくれないと、どうにもならない」
…などなど、自分にはその「問題」を解決する力など無いとばかりに、被害者的・依存的な状態に陥ってしまうものです。
その状態に陥ってしまうと、「問題」は「問題」であり続け、どこにも行けないような辛さ、しんどさを覚えてしまうこともあります。
そこから抜け出すためには、「自分自身がこの『問題』を必要とした」という見方が有効です。
「この『問題』を必要としたのは、誰なのか?」
もし、自分自身が必要としたのであれば、自分を変えていくことができるはずです。
「問題」が起こることの恩恵の一つは、こうしたプロセスを経ることで、自らの主体性を取り戻していくことができることです。
2.すべての問題は自作自演?
「すべての問題は自作自演」、という金言があります。
「問題」をつくるのは自分であり、その「問題」を解決するのも自分自身です。
考えてみれば、何が「問題」かは、その事象を見る人によります。
「会社の昇進試験に落ちた」という事象が起こったとして、その会社でやりたいことがある人と、いつか独立起業したいと思っていた人にとっては、受けとり方がまるで違います。
「パートナーが借金を抱えていることが発覚した」という事象にしても、同じでしょう。
私にとって、今年の(も?)中日ドラゴンズが下位に沈んだことは、大問題です。
しかし、そんなことは明日の南極の天気よりもどうでもいいと思っている人は、たくさんいるのでしょう。
その事象を「問題」にしているのは、自分自身です。
そうした意味で、「すべての『問題』は自作自演」です。
そして、その「問題」が自分にとって厄災なのか、それとも福音なのかは、ほんとうにわからないんですよね。
人間万事塞翁が馬、とはよく言ったものですが、後から考えると、そのできごとの意味が変わることなんて、いくらでもあります。
たとえ、自分の願いや願望が叶わなかったとしても。
一歩引いたところから見れば、「あのとき叶わなくてよかった」ということもあるのでしょう。
「すべての問題は自作自演」。
その言葉は、「問題」をつくるのは私たち自身だということを教えてくれます。
そして、自分がつくった「問題」なのですから、自分で解決することもできるはずです。
3.アカウンタビリティの法則 ~自分責めを超えて
こうした視点を、「アカウンタビリティの法則」と呼んだりもします。
「理不尽な問題が起こり、自分にはどうしようもない」
という態度ではなく、
「この問題は自分のために起こったものであり、自分が起こした。そうであるならば、自分で解決することができる」
という視点を持つ、ということなります。
ここで注意していただきたいのは、「自分が起こした」という点を、「だから私が悪いんだ」という風にとらえない、ということです。
特に罪悪感が強かったりすると、こうした見方をしてしまいがちです。
そうではないんですよね。
「この問題は自分が起こした」ことに、正誤善悪はありません。
「そうせざるをえなかった」のであり、「そうするほかなかった」のであり、「それは自分にとって必要だった」のでしょう。
そんな風にとらえることができると、「問題」への印象も少し変わってくるのではないでしょうか。
この視点を持つならば、もし「問題」が「問題」であり続けたときには、ふたつの可能性しかありません。
一つには、いまの自分には「問題」を解決する力がない、という可能性。
それならば、自分自身を成長させる、もしくは誰かの力を借りる、助けを求めるといったアクションを取ることができます。
もう一つには、いまの自分に「問題」を解決する力があるけれども、ベストを尽くしていない、という可能性。
この場合は、自分の力を信じて、いまのベストを尽くし続けることが必要になります。
いずれにしても、その「問題」に対して、「自分で」アプローチしていくことができるはずです。
「問題」があり続けたときに、参考にしたい視点です。
今日は、「すべての問題は自作自演」というテーマで、お伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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