大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

幸せを感じるために、条件を付けたがる心理とは。

幸せを感じるのに、何がしかの条件をつけたくなるものです。

そうした心理について、少し深堀りしてみたいと思います。

1.幸せを感じるのに、条件付けは要らない

昨日の記事では、幸せを感じるのに、条件付けは要らない、というテーマでお伝えしました。

幸せを感じるのに、条件付けは要らない。 - 大嵜直人のブログ

心理学を学んでいくと、いろんな心のはたらきを知ることができます。

それによって、いま見えている現実面を、説明できたりもします。

「あぁ、いままでしんどかったのは、ずっと『犠牲』をしていたからなんだな」

「そうか、パートナーと距離が近くなりすぎて、『癒着』していたのかもしれない」

といった具合に。

わたし自身も、心理学を学んだり、カウンセリングを受けるなかで、自分の心の内を深く知ることができた経験が、多々あります。

それはなんだか、パズルのピースがぴたっとはまるような、そんな感覚になることもあったりします。

それは、自分という存在を知る上で、とても大切なプロセスでもあります。

しかし、そうした「自分の問題探し」は、時に「自分責めの材料探し」になってしまったりします。

本来、多くの人が「幸せに生きるため」の手段として、心の世界を学び始めたのに、それが「自分の問題を探す」ことが目的になってしまうような、そんな感じでしょうか。

そうすると、たとえその問題が解決したとしても、新たな問題を見つけてこようとしてしまうわけです。

わざわざ、怖い思いをしたいがために、お化け屋敷をハシゴするような感じでしょうか。

ちょっと分かりづらいですかね笑

昨日の記事では、そうした問題を見つけることも大切ですが、幸せを感じるのに条件付けは要らない、というテーマでお伝えしました。

何か問題があるから、幸せになれないとか、そんなことはないんです。

そのままの問題を抱えたままで、幸せになって、いいんです。

そんなことを、お伝えしました。

2.条件を付けたがる心理とは

けれども、というか、そうはいっても、なかなかいまここで幸せを感じるのは、難しいものですよね。

どうしても、私たちは、何か問題を解消した先に、幸せを得たいと考えてしまったりするものです。

今日は、なぜ幸せになるのに条件を付けたがるのか?という心理について、少し考えてみたいと思います。

まず考えられるのは、苦労して手に入れないと、価値がないという観念でしょうか。

これ、ほんとに多くの人が持っている観念だと思います。

でも、考えてみれば、そうでもないんですよね。

何年も、切り詰めて、節約して貯めた100万円。

競馬場でマークシートを塗り塗りして、ものの1分ほどのレースで超大穴を当ててゲットした100万円。

どちらが価値がありますか?と問われると、なんだか前者の方が価値があって、後者の方はあぶく銭で価値がないような感じがしますよね笑

でも、同じなんですよね。

100万円の価値としては。

たとえ、「とっても苦労して貯めた100万円なんです」と言ってみたところで、お店で100万円の商品としか、交換できません。

後者のお金をお店で使おうとして、「それはあぶく銭だから、使えないよ」とは、言われないわけです笑

お金の話と、幸せの話は一緒じゃない!と言われるかもしれませんが、どうも私たちは、自分が苦労して得たものにしか、価値がないと見てしまうようです。

3.いま、ここにある幸せを感じる

なぜ、苦労して得たものにしか、価値がないと見てしまうんでしょうね。

いろんな見方ができるかと思います。

たとえば、いまはずいぶんと薄れてはきましたが、戦中・戦後の「モノが無い」時代の価値観を受け継いでいる、ということはありそうです。

「ほしがりません 勝つまでは」という思想ですよね。

このアレンジが、「幸せになってはいけません 問題を解決するまでは」といった感じでしょうか笑

時代や社会の規範や価値観というのは、私たちの価値観やマインドに実に大きな影響を与えるものです。

もちろん、それが間違っているわけでもないのですが、ただその価値観だけに縛られると、窮屈になってしまうものです。

苦労して幸せになってもいい。

苦労などしなくて、幸せになってもいい。

どちらも真実であり、どちらかが正しい・間違っているわけでもありません。

いずれにしても大切なのは、いま・ここにある幸せを見続ける、ということでしょうか。

それはきっと、

移ろいゆく雲を見上げることだったり、

木々のささやきに耳を傾けることだったり、

一口のコーヒーの苦みを感じることだったり、

春の風の感触を味わうことだったり、

散りゆく花の香りを愛でることだったり、

そんな小さなことなのでしょう。

今日は、幸せを感じるために条件を付けたがる心理、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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