大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

自分が望んでいない相手の行動に対して、どう向き合うか。

自分が望んでいない相手の行動に対して、どう向き合うかについて考えてみます。

カギになるのは、「その相手が大切にしているものは、なんだろう?」という視点です。

1.望まない相手の行動に、どう向き合うか

パートナーシップにせよ、子育てにせよ、親との関係にしても。

自分が望んでいない方向に、相手の心が向いてしまうことは、よくあるものです。

今日は、そんな望まない相手の行動に対して、どう向き合うか?というテーマを、考えてみたいと思います。

大前提として、これが問題になるのは、自分にとって大切な相手である、ということを踏まえておく必要があります。

何度も同じようなことを書いていますが、人は、自分にとって大切なことでしか、悩まないものです。

パートナーとの関係で悩む人。

自分の事業のことで悩む人。

自分の子どもの進路のことで悩む人。

それぞれ、その人にとって大切な存在だからこそ、わざわざ時間とエネルギーを使って、頭を悩ませるわけです。

これが、自分にとって関係性が薄い人であれば、その葛藤は起こりません。

たとえば、海の向こうの全く知らない外国の政治家が、不祥事で逮捕されたと聞いても、「ふーん」としか思わないのでしょう。

しかし、これが子どもが何か問題を起こして、学校に呼び出されたとなれば、「すわ、一大事」なわけです。

私たちは、大事なことでしか、悩まない。

それだけに、大切な存在であったり、関係性が近しい人であればあるほど、自分が望まない、あるいは理解できない行動をしたときに、葛藤が大きくなります。

そして、大切な存在だからこそ、その行動に対して、否定をしたくもなるものです。

その葛藤は、その人が大切だからこそ起こるもの、という大前提を、まずはおさえておきたいと思います。

2.「NOを言う強さ」と「言わない強さ」

「NO」を言う強さ

望まない相手の行動と、どう向き合うか。

この問題は、いろんな視点から考えることができます。

まず、一つ考えられるのは、「やめてほしい」という「NO」を言えるかどうか、という視点です。

その相手に対して、受け身になりすぎていないか。

主体性を、その相手に明け渡していないか。

いわゆる「癒着」という心理から考えることもできますが、自分の意見や気持ちを、大切にできているかどうか、という視点があります。

「NO」を伝えて、変わるかどうかは別としても、「NOと思ってはいけない」と自分にダメ出しをしていないだろうか?という視点です。

罪悪感や、なんらかのネガティブな感情で、その相手との距離感が近すぎたりしてしまうと、この状態になってしまうことがあります。

言うかどうかは別として、「NO」と感じていることを、そう感じた自分自身を肯定すること。

それは、相手と向き合うための、第一歩であると思います。

「NO」を言わない強さ

今日の主題は、どちらかといえば、この「NOを言わない強さ」の方です。

「NOを言える強さ」は大切ですが、さりとて「NO」を伝えたところで、十中八九、相手はその行動をやめないものです。

いくら、その「NO」が正しくても、その相手の言動がバカげていることを指摘したところで、関係性は悪くなるばかりです。

最初に、大前提をお伝えしました。

悩むのは、その人が自分にとって大切だから、と。

そうであれば、その人との関係性を、よいものにしていきたいと願うはずです。

しかし、理路整然と「NO」を突き付けることは、自分とその相手との関係性を、叩き壊してしまいかねないものです。

だって、その相手にとってみれば、それが「正しい」と信じているから、その行動に至っているわけです。

そこに至るには、その相手なりの理由が必ずあります。

それを見ずに、ただ「NO」を突き付けることは、相手との間にある信頼の架け橋を、ハンマーでたたき壊してしまうようなものといえます。

「NOと言える強さ」ももちろん必要ですが、「NOと言わない強さ」もまた、必要なんですよね。

禅問答のようですが笑

3.この人が大切にしていることは、なんだろう?

じゃあ、どうしたらいいのか?って話になりますよね。

「NOを言わない強さ」って、自分の気持ちに蓋をして、夜な夜な「変われ、変われ」と祈ることでしょうか?

決して、そうではありません。

「NO」と言わないことの辛さ、しんどさというのは、半端ではありません。

ある意味で、「NO」と言ってしまった方が、楽になります。

でも、あなたが「NOと言わない強さ」に、なにがしかの感じものがあるとするならば。

きっと、あなたは他者への「感情的理解」ができる方だと思うのです。

「感情的理解」とは、平たく言えば「同じ状況だったら、自分も同じことをしていたかもしれないな」という想像を働かせることを指します。

読んで字のごとく、感情的に、相手を理解することです。

具体的には、「NO」と言うかわりに、こんなことを考えてみたいのです。

「この人が、大切にしていることは、何だろう?」

その問いを考えてみると、その相手の行動に対しての、自分の目線、見方が少し変わります。

寂しかったのかもしれない。

ものすごく、疲れていたのかもしれない。

もしかしたら、そういう方法でしか、家族を愛せなかったのかもしれない。

そんな想像を働かせてみることは、「NO」を言う/言わない云々とは違った視点で、関係性を考えることを可能にします。

その問いを考えて、「感情的理解」をしていくと、相手が望まない行動をやめてくれるわけではありません。

ただ、自分の在り方が変わります。

相手がどう行動しようと、それに対して自分の軸が揺れなくなるものです。

それは、相手の行動どうのこうのよりも、大切なことだと私は思うのです。

今日は、自分が望んでいない相手の行動に対して、どう向き合うか?というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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