心が揺れるとき、私たちの視線は自分の外の世界を向いています。
その視線を自分に向けるために、まずは主語を「わたし」にする意識を持つことがおすすめです。
１．「執着」を抜けだすカギ
先日の記事では、「執着」を抜けだすためのカギとは、というテーマでお伝えしました。
「執着」を抜けだすカギは、その原因を責めることではなく、自分の愛とつながること。 - 大嵜直人のブログ
「執着」とは、その語のイメージの通り、何かをギューッと握りしめている状態を指します。
たとえば、両手で鉄棒を握りしめていると、別のものを掴むことはできません。
言ってみれば、「執着」している状態とは、選択肢が無い状態であり、だからこそしんどいものです。
外に出ることを選べない、囚人のような状態ともいえるかもしれません。
「執着」する対象は、特定の人であったり、会社や仕事であったり、過去の経験だったり、実にさまざまなものがあります。
そうした「執着」ですが、その状態を抜け出すカギになるのが、「自分の愛とつながる」ことというのが、昨日のテーマでした。
「執着」している状態だと、どうしても視線が相手の方を向いてしまうものです。
「自分の愛とつながる」とは、そのベクトルを自分自身に向けると表現することもできるでしょうか。
それも、ただ視線を自分の方に向けるだけでは、ありません。
「なんでそんな男に執着してるんだ、バカじゃないの？」というような、否定的な視線を向けてしまっては、ますます自己価値を下げるだけです笑
「執着」せざるを得なかった理由や状況に、目を向けていくのです。
それは、自分自身のしてきたことを、愛の視点で見つめ直すことと言えるのでしょう。
自分の愛とつながることができると、私たちは主体性を取り戻すことができます。
２．心が揺れるときは、自分以外を見ているとき
これは「執着」に限った話ではないのですが、心が揺れるとき、私たちの視線は自分以外の他人を見ています。
嫉妬したり、怒りを覚えたり、落ち込んだり。
そうした心が揺れるときは、外に見える世界に反応していることが、多いものです。
「自分に比べて、あの子は器量がよくて…」
「あの人の方が悪いのに、どうして一言謝ってくれないんだろう」
「いいよな、あんなふうに周りに恵まれている人は」
いずれも、自分以外の誰かを見て、反応しているものです。
「執着」にしても同じですよね。
たとえば、別れた恋人に執着してしまうとき、その元恋人のことばかり考えてしまいます。
そしてできれば、その元恋人が戻ってきて、「やっぱり、やり直そう」と言ってくれないかと願ったりもしますよね。
でも、現実はそんな風には動かず、ますます執着が強まってしまったりします。
この元恋人を、お金や仕事、あるいは過去の栄光なんかに置き換えてみても、同じです。
「もっとお金があれば」
「母親が一言謝ってくれれば」
「あの人の方が、自分よりたくさん持っている」
どうしても、視線が外を向いてしまいます。
私たちの心が揺れるときというのは、自分以外の外の世界を見ているときのようです。
３．主語を「わたし」にする意識を持つ
自分以外の外の世界を見ているとき、私たちはその対象をコントロールしたくなりますし、何とか自分の思い通りにならないかと期待を持ってしまうものです。
しかし、そうしたコントロールはなかなかうまくいかないものですし、期待は裏切られるのが常です。
そうしたとき、やはり視線を自分に向けるというのが大切なようです。
昨日のテーマの、繰り返しにはなってしまいますが、その先にあるのは「自分の愛とつながる」ことです。
執着しているのであれば、その相手ではなく、執着している自分の気持ちに、目を向けてみること。
といっても、そんなに難しいことをするわけでは、ありません。
「いま、どんなことを感じているのか」
そのことを、静かに、ゆっくりと、意識を向けてみることだけです。
いろんな感情が、出てくることと思います。
その相手や対象への想いもあれば、自分自身に対しての想いも、あるのでしょう。
恨みつらみといった、ネガティブな感情もあれば、感謝といったような感情も出てくることでしょう。
そうしたものを否定せずに、そのままにしておく。
そして、「わたしは、〇〇と感じているんだな」と、主語を「わたし」にすることを意識することが、おすすめです。
そうすることによって、外の世界に向きがちな視線を、自分に向けることができるようになっていきます。
感情は、感じていればかならず抜けていきます。
そして、ネガティブな感情に埋もれていた、自分の愛に気付くこともできるようになります。
心が揺れているとき、それは自分以外の外の世界を見ているときです。
そんなときは、主語を「わたし」にする意識を持つことで、自分自身へと意識を戻してみることがおすすめです。
今日は、主語を「わたし」にすると、自分自身に意識を向けやすくなる、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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