ここ数年来、この自分になるとくしゃみと目の周りの痒みが止まらない。
特に今日は布団のシーツと枕カバー、パジャマをまとめて洗濯したところ、もう取り入れる傍からひどいくしゃみと喉のイガイガ、目の痒み。
これはあの「症」のしわざかもしれないが、あの病は自己申告制と思っているので、いまだに私は発症していないことになっている。
そんな春のよく晴れた一日だった。
息子と娘と近所の散歩に出かけた。
暖かな陽気は春を通り越して新緑の空気を思わせる。
川沿いの木の枝に、新しい色が加わっていた。
茶色一色だった風景の色が変わる。
季節の変化を感じる大きな点だ。
鳥たちも気持ちよさそうに泳いでいた。
少し前までの、寒々とした川の景色から大きく変わった。
桜のつぼみもふくらんできた。
息子が枝がピンク色になってきたと言う。
たしかに、そのエネルギーが抑えられないかのように、つぼみからピンク色が滲み出てくるように感じる。
それは、毎年眺めている桜の淡いピンク色よりも、ずっと濃い。
なにごとも、秘めているものの方が凝縮されているものだ。
見上げれば、たなびく雲の合間に、枝の先のつぼみが。
眺めていて気付いたのだが、冬の間に比べて、枝の先がみんな空を向いている。
目に見えない力が抑えられないかのように、その枝を天に向けて手を広げている。
この時期の桜は、みんなそうなのだろうか。
38年生きてきて、まだまだ桜のことを新しく知ることができるのは、ありがたいことだ。
娘が見つけたタンポポ。
春は黄色い色から始まる。
冬のモノトーンや茶色の世界からの変化は、黄色という色で訪れるようだ。
年を重ねるごとに、季節のめぐりに新しい発見がある。
季節のめぐりが、愛おしくなる。