成熟した男性性は、競争することも、自分を犠牲にすることも必要ありません。
相手を笑顔にすること。
それが、真に男性的な愛し方といえます。
1.男性的な愛し方
男性的な愛し方、というものがあります。
男性性を使った愛し方、という表現もできるでしょうか。
誰の中にも、男性的な部分と女性的な部分があります。
男性のなかにも女性的な部分があり、女性のなかにだって、男性的な部分がありますよね。
そのバランスをそれぞれに取っているのが、私たちなのでしょう。
ただ、傾向として、多くの男性がこの「男性的」な部分を使って、人を愛そうとします。
「男性的な部分」というと、前に進む力であったり、決断することだったり、地に足をつけることであったり、何が何でもやり通す力だったり、道を切り開く力だったりします。
ただ、この「男性的な部分」にも、成熟性があるんですよね。
レベル、というとちょっと下世話な感じがしますが、段階があるんです。
(レベルと段階って、結局いっしょですね笑)
よくこのブログでも扱う「自立」は、「傷ついた男性性」の状態といわれます。
この「男性的な部分」が、傷ついてしまっていたりして、まだ十分に発揮でない状態といえます。
この状態の「男性的な愛し方」って、主に2つの愛し方に分かれます。
戦う(競争する)か、守る(自分を傷つける)か。
このどちらかになることが多いものです。
ご想像の通り、どちらもしんどいものです笑
それは、「自立」のしんどさでもあります。
2.「戦うか、守るか」ではない、第三の道
戦うか、守るか。
相手と競争してしまうのか、それとも自分を犠牲にして守るのか。
そのどちらも、「自立」時代の典型的な愛し方です。
この愛し方をしようとすると、パートナーシップはなかなかうまくいかないものです。
戦うということは、競争しちゃうわけですから、お互いにしんどいわけです。
そして多くの場合、この競争はお互いの「正しさ」で争ってしまうので、その決着がつくと、どちらかが正しく、どちらかが間違っているという状態になります。
そうすると、お互いに居心地が悪くなりますよね。
自分を犠牲にして、相手を守ろうとするのも、なかなかうまくいきません。
美談のように聞こえますが、お互いにしんどいですよね。
犠牲にした方は、自分自身が傷つきますし、それをされた方は、罪悪感を抱いてしまいます。
なかなか、それで親密にはならないですよね。
「こんなしんどい思いをしてるのに」という不満と、「なんだか申し訳なくて、受けとれない…」という罪悪感がないまぜになって、うまくいかないものです。
戦うか、守るか。
男性的な愛し方が未熟だと、その2つのいずれかになってしまうことが多いものです。
では、そうではない、「成熟した」男性的な愛し方とは、どんな愛し方なのでしょうか。
それが、「相手を笑顔にする」という愛し方です。
言い換えると、「相手を笑顔にしたら、勝ち」なんです。
真の競争とは、相手を幸せにするものです。
そうした、真に成熟した男性的な愛し方ができると、とても受けとれるものが大きくなります。
お察しの通り、これは「自立」から「相互依存」にいたる、というプロセスそのものでもあります。
傷ついた男性性を癒していくプロセスですね。
3.父親の愛を受けとる、ということ
さて、こうした男性的な愛し方を成熟させるためには、一つのカギがあります。
それが、父親の愛を受けとる、ということです。
これが、こと男性にとっては、非常に難しいんですよね。
恥ずかしさもありますし、父親と競争してしまうこともあります。
「父親越え」というのは、男性においてとても大切なミッションの一つですが、ここで多くの男性は、父親と競争してしまうんです。
「父親よりも、素晴らしい人にならないといけない」とか。
「オヤジよりも、結果を出さないといけない」とか。
これがあると、上司とケンカしたり、社会に対する不満を抱えやすくなったりします。
父親とは、権威の象徴ですから。
「父親を越える」とは、そうじゃないんですよね。
父親と比べる必要もないし、何かで上回る必要もないんです。
「父親を越える」とは、ただ父親を笑わせること、笑顔にすること。
ただ、それだけなんです。
父親が笑うこと。
それだけで、もう完璧な「父親越え」なんです。
じゃあ、父親を笑わせるためには、どうしたらいいか。
別に、漫才を勉強する必要も、お笑いタレントになる必要もありません。
ただ、父親の愛を受けとるだけで、十分なんです。
「あんたの息子で、よかったよ」
そう思うだけで、いいんですよね。
えぇ、ただそれだけ?と思われるかもしれません。
でも、真実は、とてもシンプルなものなんです。
父親の愛を受けとるほどに、私たちの男性性は成熟していきます。
それはまた、周りの大切な人に与える、大きなギフトになるのです。
今日は、真に男性的な愛し方は、相手を笑顔にする愛し方、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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