先般よりご依頼頂いていた文章を、昨日クライアント様に納品させて頂いた。
ご依頼頂きまして、誠にありがとうございました。
今回は、「クライアント様自身」をテーマに、お任せで書いてくださいとのご依頼だった。
従前と同様に、zoom(オンライン会議アプリ)で1時間ほどお話を伺って、10個ほどの物語仕立ての質問をオンラインでお答えいただいてから、執筆させて頂いた。
お任せ、というのもなかなか難しいものだが、ふと頭に浮かんだ物語を描いて納品させて頂いた。
やはり、何度経験しても作品を納品する際は緊張する。
気づけば650日近く、こうして毎日ブログをアップしているのだが、不特定多数に向けたブログとは、また違う怖さがそこにはある。
一人に向けて書くことは、やはり怖い。
ブログなら、何割かの人に「つまらなかった」などと思われるのは仕方のないことだと割り切れる。
むしろ、たった一人に響けばいいと思っている。
けれど、たった一人に向けて書くことは、その人が「つまらなかった」と思ってしまったらどうしよう、という怖れが吹き出てくるのを、まだ私は拭えない。
それこそ、前回の納品の際のエントリーで書いたように、「ほんとうに美味しかったですか」とお客様を追いかけて尋ねたい衝動に駆られる。
「ほんとうに、満足していただけましたか」、と。
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ただ、逆説的ではあるのだが、その怖れがあるうちは、書くことを続ける価値があるようにも思う。
何の怖れもなく、クライアント様のストーリーに何の感動もなく、ただ無機質に書くようになってしまったら、「私が」文章を書く意味がないように思うのだ。
怖れを抱えたままでこそ、書き続けられる。
怖れや罪悪感こそが、人生の味方。
そのプレッシャーは、素晴らしい本番になるためのスパイス。
怖れを抱えたままで、いい。
不完全なままで、いい。
不完全なままでこそ、ライフワークを生きられる。
その不完全な自分こそ、世界に晒すべき自分なんだ。
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一仕事を終えた祝杯を挙げに来たら、見事な岩ガキに出逢えた。
夏が、来た。
さすがに断酒を解禁したくなったが、ノンアルコールビールを2本ほど飲むと、その欲求も治まった。
濃厚な岩ガキを肴に、一人達成感に酔うことにしようと思った。