暖冬だと思っていたら、2月に入って寒気が訪れ。
それでも、例年に比べると暖かいようで、SNSで市内の早咲きで有名な桜が咲いたことを知る。
まだ時候は「立春」、ようやく雪解けが始まる「雨水」に向かうころ。
それなのに、桜とは。
季節のめぐりは、かくも早く流れていくもののようで。
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花は、ただ自分のタイミングで咲くだけなのだろう。
それは、早いも遅いもなく。
ただ、咲くだけ。
もし、桜が毎年咲くことを疑っている人がいたら。
今年の桜は咲くかな、ずいぶんと遅い気がするけど、どうなのかな、などと言ったりして、気を揉んだりするのだろう。
されど、桜は咲くのだ。
それを信じていればこそ、今年は早いねぇ、去年はのんびり屋さんだったのにね、と桜前線を愛でることができる。
桜が花を咲かせることを、信じていればこそ、だ。
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さて、それは桜だけの話だろうか。
あなたも、私も、同じなのかもしれない。
放っておいても、勝手に芽吹く。
その芽は、やがて膨らみ、花を咲かせる。
桜が咲くことを疑わないように、自分が咲くことを信じてみよう。
ただ、時が満ちれば咲くのだ。
それは、太陽が東から昇り、また西へ沈むのと、同じくらい確かで当たり前のことで。
太陽を昇らせ、また月を輝かせる、大きな力を信頼して、ただ委ねてみよう。
いや、それすら、委ねすらしなくても。
放っておいても、勝手に芽吹くのだ。きっと。
今日もどこかで咲く花のように。
寒さの中にも、確実に芽はふくらんで。