大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

睦月、祈りの熱田神宮。

年が明けて、熱田神宮に参拝に伺うことができました。

連休明けではありましたが、まだまだ熱田神宮も初詣の体制。

いつもの南門の駐車場は閉鎖中で、東側の駐車場に。

その駐車場のまわりに、桜が咲いていました。

早咲きの寒桜でしょうか。

小さく可憐な花の色を、この寒さの中で見るのは、実に趣き深いものがあります。

麗らかな春のなかで見る桜とは、また違って、どこか希望を宿しているような、そんな力強さを感じます。

境内に入ると、屋台もまだ並んでいて、お正月の雰囲気が残っていました。

15日までは「松の内」と言われますから、それもそうなのかもしれません。

ここのところ、冬本番といった寒さで、朝は氷点下。

車のフロントガラスも毎日凍っており、それを溶かす作業をしていると、冬がやってきたことを実感します。

参道はいつもとあまり変わりませんが、家族連れや、屋台の準備をする人、会社の新年行事なのかスーツの集団の方など、お正月らしい風景が見られました。

上知我麻神社の境内の、太郎庵椿。

もう、一つだけ咲いていました。

この寒風吹きすさぶなか、その桃色は、どこかやさしげに。

何もしなくとも、時はめぐる。

しばし、その一つだけの椿を眺めていました。

参道を歩いた先の本殿の前には、たくさんの参拝客がいらっしゃいました。

海外からのツアーと思わしき方たちもいて、実ににぎやかに。

このにぎわいに、熱田の神さまも、よろこんでいらっしゃるのでしょうか。

本殿のにぎわいとは別に、こころの小径は静かな時間が流れていました。

一之御前神社で、静かに手を合わせて。

何もできなくとも。

ただ、祈らずにはいられない、2024年の年明け。

祈りとともに、涙が流れていました。

何もしなくとも、時はめぐる。

太郎庵椿の桃色を、思い出していました。