私たちは、この世にたった一つの個として、生を受けます。
そして、周りと断絶する経験をしていますが、実は意識の深いところでは、すべてつながっているようです。
それは、大海に浮かぶ島々が、海の底ではひとつながりであることと、似ているのかもしれません。
年始から読み返している名著「傷つくならば、それは「愛」ではない」(チャック・スペザーノ博士:著、大空夢湧子:訳、VOICE:出版)の一節から。
1.結びつきこそ本当の現実
私たちが住んでいるのは幻想の世界です。
そこではあらゆるものがばらばらに切りはなされ、たがいにへだたりあっているように見えます。
けれども本当は、私たちは海に浮かぶ島々のようなもので、もし海の水をどかしたなら、そこにひとつの天空と、ひとつの大地が残るのです。
私たちはひとりひとり別々に切りはなされるという経験をしていますが、意識のもっとも奥深いところでは、ひとつの意識でつながっているのです。
その意識が「愛」です。
悟りに到達した人は、だれもが「世界はひとつである」という意識を経験をしています。
また天国をかいま見た人はみんな、すべてがとけあった一体感が高次の意識の真実であることを知っています。
へだたりあっているという幻想はいったん脇において、つながりを感じてください。
それが世界を癒すのです。
「傷つくならば、それは「愛」ではない」 p.36
2.分離という、幻想
全体なのか、個体なのか
今日のテーマは、いつにもまして抽象的で、そしてスピリチュアルなテーマかもしれません。
しかしながら、同じようなテーマは、いろんなところで語られているものです。
すなわち、私たちは全体なのか、それとも個体なのか。
その問いのどちらが正しいか?が、重要なのではありません。
それよりも、その問いに対する態度で、その人の持つ資質を見ることが大切なように思います。
個体としての生に重きを置く人は、強い自我や自己確信を持ち、周りの人に大きな影響力を及ぼすことができるでしょう。
全体としての生の方がしっくりくる人は、人間関係を構築したり、つながりをつくることに長ける資質を持っていると言えると思います。
それは、どちらがいい/悪いというものでもなく、その人の生まれもった資質であり、大切な才能の芽なのでしょう。
もちろん、それは年齢や置かれた状況によっても、変わっていくものです。
そうした前提の上で、なのですが、やはり今日のタイトルの通り、「結びつきこそが真実」なのだと思うのです。
私たちは、大海に浮かぶ島々である
それをよく表しているのが、引用文の中にもある「大海の孤島」の例えです。
大海に浮かぶ島々は、一見すると離れていて、ばらばらになっていて、何のつながりもないように見えます。
けれども、その海面の下は、すべて陸続きです。
もし海の水を抜いてしまったら、「そこにひとつの天空と、ひとつの大地が残る」のでしょう。
この表現が、とても素敵ですよね・・・何度も読み返してしまいます。
遠くかけ離れているようにも見える孤島も、実はその奥底では、すべてつながっている。
私は、空を見上げるのが好きなのですが、そうしたときによくこの言葉を思い出します。
遠く離れていても、同じ空の下に、いる。
そう感じることができるのは、やはり私たちはどこか深いところでつながっているからなのでしょう。
時に、私たちは誰かといがみあったり、ややこしい感情を持ったりしますが、結局のところ、どこか最後にはつながっている。
どれだけ表面上はかけ離れた孤島であっても、その奥底ではつながっている。
そのつながりこそが、真実である、と。
3.つながり=愛は、思い出すもの
生まれたときのことを、想像してみる
それでも、なかなかそうは思えないのが人間です。
私たちのこの肉体が、他人と切りはなされているように、生きている間は、この分離や孤独と向き合わないといけないようです。
そうした経験をした上でなお、つながりというものは「思い出す」ことができるのです。
本書では、自分が生まれたばかりの瞬間を思い出すワークが書かれています。
母や、父や、家族が見守り、生まれたばかりの自分を祝福し、愛を差し向けている情景。
どれだけ、自分という存在が、この世に生まれたことで、喜んでくれた人がいたのか。
目を閉じて、しばらくそれをイメージしていると、胸の奥がほのかにあたたかくなります。
そのあたたかさこそが、「つながり」あるいは「愛」と呼ばれるものなのでしょう。
私自身も、ずいぶんと分離と孤独を抱えてきました。
けれど、我が子が生まれたときの感謝と愛を思い出すと、「自分もそうだったのかしれない」と、思えるようになってきました。
少しずつ、少しずつ、ですね。
クリフトンストレングス:「運命思考」第1位
本書の引用文を読んでいると、Gallup社のクリフトンストレングス(旧ストレングス・ファインダー)における資質の一つ、「運命思考」がそれに近いように感じます。
クリフトンストレングスは、Gallup社が人の資質・才能を34に分類し、自分の資質を知ることで、それをどう活かしていくかを考える手助けをしてくれます。
書籍『さあ才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0』(日本経済新聞出版社)についているコードを使って、Web上でテストを受けると、自分の資質の上位5つを知ることができます。
(追加で料金を払えば、34資質の全順位を出すこともできます)
「運命思考」と書くと分かりづらいですが、英語では"connectedness"、つまり「つながり」そのものを感じられる資質です。
偶然に起こることはひとつもありません。
「運命思考」の才能の持ち主は、心の底からそう確信しています。すべての人が互いに結び付いているという、強い信念を持っています。
人々は各自、判断や行動を自分で決めることができますが、「運命思考」の強い人は、自分たちは何かもっと大きな存在の一部だと信じています。
この考え方には一定の責任感が付随しています。
私は、この「運命思考」が34資質のうち、第1位なのですね。
分離や孤独と、長く付き合ってきたからこその、恩恵かもしれません。
なので、今日のテーマは当たり前の感覚すぎて、逆に言葉にすることが難しく、四苦八苦しながら書いておりました笑
つながりを取り戻すカウンセリング
実は、この「当たり前の感覚」というのが、資質や才能の宝庫でもあるようです。
頑張って得た資質や能力も、もちろん素晴らしいのですが、その人をその人たらしめている本質は、息を吐くように「当たり前に」できることなのでしょう。
私においては、それが今日のテーマの「つながり」なのだと思います。
つながりを感じると、人は「安心感」を感じます。
これまで頂いたカウンセリングのご感想では、「つながり」や「安心感」をお書きいただいてきました。
これからも、つながり、結びつきを感じられるカウンセリングを、ご提供していきたいと思います。
〇大嵜直人のカウンセリングのご感想はこちらからどうぞ。
〇大嵜直人のカウンセリングの詳細はこちらになります!
※現在、満席となっております。
※次回2月分の募集開始は1月27日(木)の予定となります。