「癒し」とは、受動的なものと思われることが多いものですが、そうではありません。
「自分を癒す」と、自分自身が決めることができます。
1.「癒し」について
昨日の記事では、「癒し」をテーマにお伝えしました。
「癒し」とは意味付けを変えることであり、その最たるものは「忘却」である。 - 大嵜直人のブログ
「癒し」とは、一般的には疲れや悩みを解消するニュアンスがあります。
心地のいい音楽を聴いたとき。
マッサージを受けたとき。
大好きな人の笑顔を見ることができたとき。
「癒されるわぁ」と表現したりするものです。
その「癒し」ですが、心理学においては、ものごとの見方がポジティブに変わることと表現することができます。
これ、結構「なるほどなー」と思いません?
私がその定義を聞いたとき、すごくそう感じた記憶があるのですが、いかがでしょうか。
「癒し」と聞くと、なんだかすごく抽象的な印象がありますが、「見方をポジティブに変える」と聞くと、すごく具体的で明確になります。
もちろん、だからといって、それが簡単にできないこともあります。
けれども、ポジティブに考えられないときは、何らかの原因があるのでしょうから、そこと向き合っていけばいいのでしょう。
そして、「癒し」の最たるものは、忘れることです。
いままで頭の中をぐるぐるとしていたことが、気にならなくなる。
ほかのことに集中していて、そのことに思い煩う暇がなくなる。
「癒し」が起こると、そんな状態にいたるようです。
結構、自分では気づきにくいんですけれどね。
2.自分で決めることができる
この「癒し」についての考え方で大切なのは、「自分で決められる」という点です。
どのようなできごとが起こったとしても、相手とどのような関係性になったとしても、そこからどのような解釈をするかは、私たち自身です。
「癒し」は、誰かから与えられるものでもなく、自分自身がものの見方を変えることで、起こすことができます。
もちろん、そのために誰かに助けてもらったり、導いてもらったりすることもあるでしょう。
新しい価値観に触れたり、話しを聞いてもらうことで、いまの自分を認識したり。
けれども、最終的にその見方を決めるのは、自分自身です。
いきなり、なんでもかんでもポジティブな方向に見方を変えることは、できないかもしれません。
「自分が決めることができる」というのが、まずはじまりの一歩目なのでしょう。
そう、選ぶことができるんです。
少し厳しく聞こえるかもしれませんが、もしいま癒されていないと感じるのならば、「癒されない」ことを「自分が」選んでいるといえます。
もちろん、それが悪いことでもなんでもなく、「そうせざるを得なかった」だけなのでしょう。
何らかの理由があって、「癒されない」ことを選んでいる。
そこには、相手への執着だったり、愛情の伝え方のかけ違いだったり、あるいは自分の愛が信じられなかったりと、いろんな理由があるのだと思います。
そこを、責めたりしなくても、大丈夫です。
ただ、そこから自分が選びなおせるということは、まず認識してもいいのではないでしょうか。
3.どちらを選んでもいい
「癒されない」と感じるとき。
そのとき、私たちは、ある意味で岐路に立っているのかもしれません。
その先には、癒される道もあれば、癒さない道もある。
大切なのは、「自分が選べる」と信じることです。
どうも、「癒される」という言葉も、受動態で語られることが多いので、自分では決められないように
これは、感情を表す言葉と、似ている気がします。
「悲しいと感じられる」
「怒れてしまう」
けれども、感情もそうなのですが、癒す・癒さないもまた、自分で選んでいるんですよね。
癒されないのではなく、癒さない。
癒されるのではなく、癒す。
あなたは、どちらでも選べるんです。
もしかしたら、すぐにそうは信じられないかもしれませんが。
「癒さない」という選択をすることも、間違いではありません。
いまは、そちらしか選べないと感じているのでしょうから。
もし、「癒さない」という選択をしたとしても、何らあなたの価値が損なわれることはありません。
傷があるままに生きることもまた、人の美しさの一つなのでしょうから。
ただ、あなたが「癒したい」と思えたとき。
私は、その想いを心から応援したいと思っています。
今日は、「癒し」もまた、自分で決められるというテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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