大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

起こっていることよりも、自分が何を感じているかにフォーカスしてみる。

どんな大きな「問題」であれ、自分にフォーカスしていくことで、主導権を取り戻していくことができます。

外側よりも自分の内面を見つめる習慣は、私たちに大きな恩恵を与えてくれます。

1.「投影」の見方を使う恩恵

昨日の記事では、「投影」の見方を使う恩恵について、お伝えしました。

「投影」の見方から、自分を愛するタイミングを知る。 - 大嵜直人のブログ

「投影」とは、自分の感情、過去の経験、あるいは価値観などを、自分の外にある人やものに映し出す、という心理です。

たとえば、秋の夕暮れどきの空を見て、「寂しい」と感じるのか、「明日への希望」を感じるのかは、自分の内面の「投影」であるといえます。

自分のなかにある「寂しさ」を映し出しているのか、それとも「希望」を映し出しているのか、という見方ですね。

もちろん、それ自体に良いも悪いもありません。

ただ、その「投影」の見方は、私たちに大きな恩恵を与えてくれます。

自分が何を感じているかに注目することで、自分のなかにある感情を知ることができるという点です。

私たちは、自分の感情に実に無自覚でいることが多いものです。

「別に怒ってないよ!」と言いながら、周りから見たらめっちゃ怒っている人とか、よくいますよね。

はい、私のことですが笑

感情を感じることを避ける傾向がある方や、自立的な人ほど、自分の感情に無自覚なものです。

「投影」は、それを教えてくれます。

「今日は怒っている人ばかり見るなぁ」ということは、自分のなかにある「怒り」を外に見ているかもしれません。

外に見える世界を通じて、自分の内面とつながる契機を与えてくれる。

それが、「投影」の恩恵です。

2.すべては自分の内面から

「投影」を使うならば、すべては自分の内面からはじまるといえます。

自分の周りにある問題は、自分の心の内面の問題を映し出しているにすぎない、と。

突き詰めていくと、目に映る社会問題は、すべて自分の内面が引き起こしている、と見ることができます。

逆の方に突き詰めれば、私は世界の創造主である、と見ることもできるのでしょう。

これは、非常に厳しく聞こえるかもしれませんが、私たちに主導権を与えてくれるものです。

「雨が降るのも、自分のせいにしてしまう」ではないですが、なんでも自分を責める必要はありません。

「投影」にしても、なんにしても、自分を責めることに使うものではありません。

ただ、「外の世界に原因がある」のではなく、「自分の内面から変えていくことができる」という視点が、大切なように思うのです。

これは、分かっているようでいて、結構忘れがちな視点です。

それが顕著になるのが、生きる中で何らかの「問題」が起きたときです。

3.「問題」が教えてくれるもの

パートナーシップの問題、仕事の問題、お金の問題…私たちが生きるなかでは、さまざまな「問題」に出会います。

この「問題」とよばれるものは、往々にして、自分の予想もしていないところからやってくるものです。

自分の知っている領域で出てくるものは、「問題」にはならないものです。

ところが、自分の予想もしていない方向から飛んでくると、大きな「問題」になります。

たとえば、病気とは無縁だと思っていたのに、いきなり大きな病気が見つかったり。

ずっと誠実だと思っていた夫に、浮気問題が発覚したり。

親族から金銭問題が出てきたり。

それらが「問題」となるのは、自分のなかの前提や価値観が揺さぶられるからです。

そうしたとき、私たちはどうにかしてその「問題」を解決しようと、外の世界に働きかけようとします。

しかし、なかなかそれはうまくいかないわけです。

変えるべきなのは、自分のなかの何がしかであるといえます。

その「問題」から、何を見るのか。何を感じるのか。

もっと言うならば、自分のなかの何を「投影」しているのか。

そこにフォーカスを当てていくことは、私たちを大きく成長させてくれるものです。

そのように見ることができていくと、どんな大きな「問題」が現れたとしても、「まずは、自分から」と、主導権を手放さずに済むのです。

今日は、さまざまな「問題」を、「投影」の視点で見るというテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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