大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

闇の中で見た光は、いつまでも失われることはない。

楽しいとき、うまくいっているときは、誰でもポジティブになれるものです。

しかし、苦しいときに見ることができた光は、いつまでも見失うことがありません。

1.世界の見方は、自分自身の見方の「投影」

昨日の記事では、ものの見方、世界のとらえ方は、自分自身の見方の「投影」であるというテーマでお伝えしました。

目に映るできごとから、どう肯定的な見方を探せるのかは「練習」できる。 - 大嵜直人のブログ

私たちは、目に映るできごとや、目の前に人に、自分の内面を映し出します。

心理学では「投影」と呼ばれたりもします。

同じものを見たり、同じようなできごとに出会ったとしても、感じることが人それぞれ異なるのは、そのためといえます。

自分の内なる感情を、目に見える景色に映し出したり。

過去に経験したできごとを、いま起こっているできごとに重ね合わせたり。

あるいは、それまでに出会った人を、いま目の前の人に投影したり。

実にさまざまな形で、私たちは目に映る世界に色付けをしているものです。

大きな視点で見れば、私たちは自分自身をどう見ているかを、自分の外側の世界に「投影」します。

とても自分に対して厳しくしていれば、世界は厳しいものとして立ち現れるでしょうし、

自分を敵のように扱っていれば、世界もまた敵だらけに見えるのでしょう。

そして、こうした「投影」は、無意識的にしてしまっていることが多く、なかなか自分で気づくことは難しかったりもします。

さて、こうした「投影」の視点は、私たちに世界はさまざまな見方ができることを教えてくれます。

同じできごとが起きたとしても、それをどうとらえるかは、私たちに委ねられているといえます。

「人間万事塞翁が馬」ということわざがある通り、人生最悪のできごとだと思っていたことが、実に幸運なことだったという見方に変わることは、誰の人生においても起こることなのでしょう。

大切なのは、その見方を「自分が選んでいる」という意識を持つ、ということと言えます。

2.タイミングによるポジティブな見方の難易度

ものごとには、実にさまざまな見方ができる。

愛おしい恋人との別れがあったとして、それが人生の終わりのような破局ととらえるのか、それとも新しいプロセスのスターと見るのか、実にさまざまな見方があります。

ここで注意したいのは、必ずしもポジティブな見方だけを選ぶべきだ、というわけではない、ということです。

「無理矢理ポジティブ」は、自分の本心に蓋をして、偽装しているようなものです。

先の恋人との別れでいえば、心が悲しがっているのに、無理矢理に「前を向かないと!」と、自分に鞭を打つようなことは、自分いじめになってしまいます。

そうした「無理矢理ポジティブ」は、得てしてなかなか長続きしないものです。

必ずポジティブな見方を選ばないといけないわけではなく、どちらでも「選べる」という力が、自分のなかにあることを認めること。

それが、大切なことといえます。

さて、そうした前提の上で、なのですが。

タイミングによるポジティブな見方の難易度、というものがあります。

楽しいとき、自分がうまくいっているとき、そんなときは、誰でも簡単にポジティブな見方をできるものです。

たとえば、中日ドラゴンズが連勝中のときは、放っておいてもポジティブになるものです。

しかし、苦しいとき、自分の思い通りにいっていないときに、ポジティブな見方で見るというのは、なかなか難しいものです。

中日ドラゴンズが逆転負けを食らった日には、「明日も負けるのかな…」と、暗い未来しか見えなくなってしまうものです笑

苦しいとき、つらいとき、自分の思い通りにいかないとき。

そういった逆風のときに、ポジティブな見方をすることは、なかなか難しい。

しかし、そうした逆風の状況のなかで、ものごとを肯定的に見ることは、私たちに大きな恩恵を与えてくれます。

3.苦しい時に見た光は、見失うことがない

つらいとき、苦しいとき、思い通りにいかないとき。

そうしたときに、ものごとを肯定的に見ることができると、そこで見た光は見失うことがありません。

これが、逆風のような状況のなかで、ものごとをポジティブに見ることができる恩恵です。

反対に、楽しいとき、うまくいっているときに、ポジティブな見方をできたとしても、それは簡単に見失ってしまうものです。

面白いものですよね。

連勝して鼻高々になっていても、ちょっと負けが込んでくると、「もうダメだ」とネガティブになってしまう笑

けれども、連敗して苦しいときに、「チームもファンも、苦しい。けれど、こんなときこそ手叩いて声上げて、応援するんだ」と思えたなら、その光や情熱は、どんなときでも失われることはないのでしょう。

先ほどから、中日ドラゴンズのたとえばかりになってしまいましたが、人間関係でも同じですよね。

関係性がこじれたとき、悪くなってしまったとき。

そんなときに、相手のなかに光や美点を見ることができたなら。

その光は、いつまでも失われることはないのでしょう。

これは、パートナーシップでも、お金との関係でも、会社や仕事との関係においても、同じことです。

闇の中で見た光は、いつまでも見失わないものです。

苦しいとき、つらいとき、しんどいとき。

もちろん、苦しかったり、つらかったり、悲しかったりする自分をいたわることは、第一に大事なことです。

その上で。

その中で光を見ることができたなら。

その光は、いつまでも失われることなく、あなたを照らしてくれることでしょう。

 

今日は、闇の中で見た光は、いつまでも失われることはない、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

〇大嵜直人のカウンセリングの詳細・お申込みはこちらからどうぞ。

※ただいま8月度の個人カウンセリングを募集中となります。

〇カウンセリングのご感想のまとめはこちら。