私たちが出会う「問題」は、本来の自分に戻るためのもの、自分らしさに気づくために起こります。
そして「問題」とは、どこかで抑圧してしまった自分の本心を、教えてくれるものです。
1.すべては自分の内面から
昨日の記事では、自分の内面にフォーカスするというテーマでお伝えしました。
起こっていることよりも、自分が何を感じているかにフォーカスしてみる。 - 大嵜直人のブログ
たとえば何か「問題」が起こったとき、私たちはその起こっている事象や、相手に目が向いてしまいます。
起こったできごとを、何度も見返したり。
相手に対して、ネガティブな感情を抱いたり。
もちろんそれも、「問題」を受け入れるプロセスという意味では、必要なものではあります。
けれども、ずっとその状態を続けていると、しんどいのもまた事実です。
どれだけ嘆いたところで起こった事実は変わらないですし、自分の望むように相手を変えることも、また難しいものです。
そんなとき、自分の外側ではなくて、自分の内面にフォーカスしようというのが、昨日のテーマでした。
その「問題」から、自分はどんな感情を感じているのか。
その「問題」や相手に、自分のなかの何を映し出しているのか。
そこにフォーカスしていくこと。
起こった過去のできごとや、他人を変えることはできませんが、自分のことであれば、何がしかできることがあるものです。
傷ついた部分があれば、癒していくことができます。
何か凝り固まった部分があれば、それを手放してくこともできるでしょう。
起こったできごとや相手ではなく、自分の内面にフォーカスしていくというのは、「問題」と向き合うことを通じて、私たちは人生の主導権を取り戻していくことができます。
2.「問題」が持つ本質
さて、今日はその「問題」について、もう少し掘り下げてみたいと思います。
私たちは生きる中で、さまざまな「問題」に出会います。
パートナーシップや家族との関係、病気や健康、仕事のこと、子育ての悩み、あるいはお金の問題…
できればご遠慮願いたいものですが、そうもいかないのは、誰しもご存知のことと思います。
今日のテーマで考えたいのは、そうした「問題」の解決方法ではありません。
「問題」に出会ったときに、それをどうとらえるか?という内面的な部分です。
先に「すべては自分の内面から」という項を書きましたが、その視点を「問題」にあてはめてみる、というイメージでしょうか。
私たちが生きる中で起こる「問題」。
それは、本来の自分に戻るために起こるもの、という大原則があります。
そして、本来の自分、あるいは自分らしさから離れてしまった分だけ、大きな「問題」が起こることになります。
どこかで、私たちは本来の自分らしさを抑圧してしまうものです。
その多くは、何からの傷ついた経験が、そうさせるものです。
「傷ついた経験」というと、誰かに心ない言葉を投げかけられたり、暴力を振るわれたりといったことを想像するかもしれませんが、それだけではありません。
大切な人を、愛せなかったとき。
愛する人を、見捨ててしまったとき。
大事な人の力になれず、助けられなかったとき。
そうした経験もまた、私たちが本来の自分から離れてしまうきっかけになるものです。
そうした経験をすると、何がしかの感情を抑え込むようになります。
「問題」とは、そうした本来の自分らしさを取り戻す契機と見ることができます。
3.「問題」が教えてくれる本心
そのように見ていくと、「問題」とは避けるべきもの、忌むべきものという見方から、少し違った視点で見ることができます。
「この『問題』から、自分は何を学ぶことができるのだろう」
「この『問題』が起こるということは、いまの生き方が、自分らしさからずれているのかもしれない」
そんな見方ができると、少し変わってくるものがあります。
先に述べた「傷ついた経験」は、何がしかの感情を抑圧するものです。
「問題」が教えてくれるのは、そうした感情、言い換えれば自分の本心、といえるのでしょう。
パートナーが浮気をしたことで、どれだけパートナーを愛したいのかに気づいた。
病気が見つかったことで、もっと自分を愛したいと感じた。
お金の問題が出てきたことで、自分にとって本当に大切なものがわかった。
「問題」が恩恵に変わるとき、私たちは「自分らしさ」「本来の自分」とつながっていくものです。
それは、決して「問題」と出会わなければ、気づけないことなのかもしれません。
「問題」が起こるのはイヤなものです。
また、それと向き合うことも、非常にしんどいものです。体力的にも、精神的にも。
しかし、「問題」が教えてくれるのは、どこかで隠してしまった、私たちの本心といえます。
「問題」は、必ず恩恵に変えることができます。
人生最悪の悲劇は、自分らしい人生が幕を開けるファンファーレにもなるのです。
今日は、「問題」が教えてくれるもの、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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