「自立」するほどに、私たちはやるべきことが増え、忙しくなり、感情を感じづらくなります。
その根本には、「依存」時代の未完了の感情があるのですが、それは「自立」の先へ至るカギになるものです。
1.心は何度でもよみがえる
昨日の記事では、季節がめぐるように、心もまたよみがえる、というテーマでお伝えしました。
季節がめぐるように、心もまた再生を繰り返す。 - 大嵜直人のブログ
ここのところ、「燃え尽き」のテーマを続けております。
私自身も、この「燃え尽き」は幾度となく経験しておりますので、ある意味で大好物なのでしょう笑
まあ、実際には、笑いごとではなくしんどいものだったりしますが…
私たちの心は、その成長のプロセスのなかで、「依存」から「自立」へと変わっていきます。
誰かに何とかしてほしい、という「依存」から、
自分一人でなんとかする、という「自立」へ。
「自立」とは、自分のできることを増やしていく過程でもあるのですが、同時に自分の欲求や感情を切り離していくことがあります。
それは、「依存」時代に感じた辛さ、しんどさを二度と味わいたくないがゆえに、そうするものです。
具体的には、感情を「怒り」で抑えつけ、それを感じないようにしてしまいます。
それが繰り返されると、もう何も感じない、無気力、無感動な状態になってしまったりもします。
これが、「燃え尽き」とよばれる状態です。
しかし、心は燃え尽きて終わりではなく、何度でもよみがえるのです。
「自立」の先に「相互依存」というステージがありますが、「燃え尽き」とは、そこに至るプロセスの一部と見ることができます。
そこで出会うのは、まったく新しい自分であり、みずみずしく美しい世界です。
「燃え尽き」とは、再生、再誕生の最も近い場所にあり、たとえ燃え尽きたとしても、心は何度でもよみがえることができます。
昨日のテーマでは、そんなことをお伝えしました。
2.「自立」するほどに忙しくなる
今日は、その「自立」の過程で、感情を切ってしまうプロセスについて、もう少し詳しく見てみたいと思います。
「自立」が進むほどに、私たちは忙しくなります。
それは、そうですよね。
「自立」とは、自分の周りのことを、すべて自分でコントロールしようとするわけですから、やることは無限に湧いてくるわけです。
人に任せるとか、お願いするとか、助けてもらうとか、そういった発想は出てこないものです。
全部自分がプレイヤーとしてこなしながら、自分でそれを管理、チェックしようとする。
仕事にしてもそうですけれど、そんなことをしていたら、時間がどれだけあっても足りませんよね。
まあその逆に、丸投げだったり、任せきりにするのも、どうかとは思いますが笑
「自立」するほどに、やることは無限にでてきます。
しかし、ここがポイントなのですが、そこで出てくることは、自分がやりたいことでも何でもなく、「そうする必要があるから」「そうするべきだから」といった、義務や役割によるものばかりです。
だから、そこに喜びも無ければ、充実感もありません。
ただ、指示を受けたロボットのごとく、それをこなしているだけ。
それが繰り返されると、もう何も感じなくなってくるわけです。
どうでしょうか、思い当たる節はありますでしょうか。
3.「依存」時代の忘れものは、大きな恩恵
この「自立」の罠を抜けだし、「相互依存」のステージに至るカギは、やはり「感情」です。
そもそも、人がなぜ「自立」するかといえば、「依存」の時代に、自分の欲求や希望が満たされないのが辛いからです。
愛してほしいのに、愛されない。
与えてほしいのに、もらえない。
その主導権は、他人が握っていて、自分ではどうしようもない。
だから、その「ほしい」「ちょうだい」という感情に蓋をして、「自分でできること」を探して、それを増やしていく。
人が「自立」する裏には、何らかの満たされない感情があるわけです。
言ってみれば、「依存」時代の忘れものであり、未完了の感情です。
この未完了の感情と向き合うことが、「自立」の次のステージに至るためのヒントになります。
そうはいっても、この「満たされない」ことを、誰かに満たしてもらおうとすると、また「依存」時代の繰り返しになります。
その相手からもらえなくなったら、また満たされないわけですから。
だから、この意味での解決策は、一つです。
「満たされない」という感情を、感じ尽くすこと。
そして、自分で自分を満たすこと。
…あ、二つになっちゃいました笑
でも、この二つって、同じことなんです。
自分が見ないようにしてきた、未完了の感情と向き合うのは、恐ろしいものです。
けれど、どんな感情も、永遠に続くことはありません。
それを感じていくと、いつか抜けています。
すると、不思議なんですが、とても満たされるんですよね。
自分の欲求を、自分が感じつくすことで、満たされるんです。
「自立」するほどに、感情を抑えつけてきたならば。
その先へのプロセスのカギは、やはり感情なのでしょう。
今日は、未完了の感情は、「自立」を抜けだすカギになる、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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