大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

問題が目の前にあり続けるときに、考えられる2つの可能性。

やってもやっても、なかなか解決しない問題というものがあります。

何とかしたいんだけれども、なかなか自分の望む形に向かわない。

そんなときに、考えてみたい2つの見方があります。

1.なかなか解決しない、慢性的な問題

カウンセリングのなかでは、「なかなか解決しない問題」というテーマが出てくることがあります。

何とかしたいんだけれども、なかなか解決しない、解決に向かわない問題。

あるいは、ずっと抱えている慢性的な問題。

それはそれだけ、その人のコアな部分に触れるテーマであることは間違いはないのでしょう。

「問題の陰に才能あり」とは、心理学でよく言われるテーマですが、それだけ大きな問題の陰には、強烈な才能があるはずです。

もちろん、カウンセリングの中でも、そのような見方はベースになります。

親密感にずっと悩んできた人は、誰かの居場所をつくれる人なのでしょう。

破れた恋を思い悩んできた人は、それだけ深く人を愛することができる人です。

経済的な面で苦しい思いをしてきた人は、豊かさを与えられる人です。

自分をずっと否定してきた人は、それだけ誰かを受け容れる器のある人です。

そうした、才能から問題をとらえる見方は、一つの基本でもあります。

けれども、「そうはいっても…」というときも、ありますよね。

「才能なんて言われても、いまのこの苦しさは何ともならないんですが…」

そうやって、才能を受け取ることを拒否しているともいえなくもないのですが、今日は、少しその才能とは別の視点で見てみたいと思います。

問題が目の前にあり続けるときに、考えてみたい2つの可能性です。

2つの可能性ではありますが、どちらにしても「自分でなんとかできる」という結論になる見方です。

2.考えてみたい2つの見方

自分にはその問題を解決する力がないことを認める

一つ目の見方は、「その問題を解決する力が、いまの自分には無い」という見方です。

言葉面は、身もふたもないような、厳しく見えるかもしれません。

けれども、意味するところは、その逆です。

私たちが頭を悩ませるのは、いろんな問題があります。

仕事、パートナーシップ、人間関係、お金…実にさまざまな問題がありますよね。

しかし、もしそうした問題が、自分の目の前にあり続けるのだとしたら。

その問題を解決する力が、いまの自分には無い、といえます。

そりゃ、そうですよね。

解決できる力があるんだったら、もうとっくに解決しているのでしょう。

けれども、その力が、いまの自分には無い。

それを認めることは、とても大切なことです。

それを認めてしまえば、自分のすべきことが見えてくるからです。

「いまの自分にないのであれば、成長することが必要」

「自分にその力がないのであれば、誰かに助けを求める」

そのいずれかの動きが取れるはずです。

それはどちらにしても、膠着した問題を動かしていくことができます。

自分がベストを尽くしていない

さて、もう一つの可能性です。

それは、「自分がベストを尽くしていない」という可能性です。

これは、問題を解決する力が自分自身にはあるのだけれども、何かの原因でベストを尽くしていない、という可能性です。

その原因となるのは、悪い意味でのプライドだったり、つまらない見栄や意地だったりします。

愛の出し惜しみ、という表現も、よく使います。

何か引っかかるものがあって、自分を出し惜しみして、ベストを尽くしていない。

だから、問題は問題であり続ける、という見方です。

これも、結構耳の痛い話ではあります。

さて、この可能性の場合の解決策は、もちろん「ベストを尽くす」になります。

もちろん、「言うは易く行うは難し」なのではありますが笑

3.自分が望んだ形とは異なる形で解決するのかも

問題が目の前にあり続けるときに、考えられる2つの可能性を見てきました。

いずれの見方にしても、大切なのは「自分の問題は、自分で解決することができる」という点であるといえます。

それは、自分の力だけで解決できる、ということではありません。

もし、いまの自分に問題を解決する力が無いのだとすれば。

その問題を解決することのできる自分へと、自分を引き上げる、成長させることができます。

よく言われる、「できないことは、『伸びしろ』である」という言葉も、そういった意味ですよね。

そして、解決する力が自分に無いことを認めることができれば、誰かの力を頼る、という選択もできるようになります。

「助けてほしい」と周りに言えること。

これが、とても大きいんですよね。

そして、問題を解決する力が、自分のなかにあるのだとしたら。

自分のできるベストを尽くすことが、求められるわけです。

この2つの見方の素晴らしいところは、どちらの場合でも、自分以外のせいにすることがない、という点です。

あくまで、主導権は自分自身にあり、主体的に問題と向き合うことができるのが、この2つの見方の恩恵といえます。

 

なかなか解決しない問題があるのは、誰でもしんどいものです。

そんなときは、今日挙げた2つの可能性を見てみてはいかがでしょうか。

もちろん、最初に述べたように、そこには大きな大きな才能があるからこそ、というのは大前提なのですけれどね。

今日も、ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

〇大嵜直人のカウンセリングの詳細・お申込みはこちらからどうぞ。

※ただいま6月度の個人カウンセリングを募集中となります。

〇カウンセリングのご感想のまとめはこちら。