いらっしゃいませ、ようこそお越しくださいました。
今日は少し季節の移ろいのおはなしを。
私の住んでいる愛知県では先週あたりは初夏か?と思うくらいに暖かくなりましたが、今週に入り例年並みの気温に落ち着いてきました。
朝晩少し冷える日もありますが、日中は過ごしやすい春の陽気です。
今年は3月も暖かかった影響なのか、桜も1週間以上早く開花しましたが、いよいよ春を迎えてたくさんの花が開く時期になりました。
今年は3月の中旬に和歌山の熊野那智大社への山道で、いち早く桜を愛でることができましたので、いつもより長く桜を楽しめております。
いつも通る道すがらのツツジも、いつの間にか蕾をつけたと思ったら、昨日気の早い蕾はすでに花開いていました。
季節が移ろうのは早いものですね。
さて、今はこんなふうに花鳥風月のことを書いていますが、私がこうして身の回りの自然に目を凝らすようになったのは、ほんの1、2年のことです。
それまでは季節のめぐりなど目に入らず、まあ桜の開花くらいはニュースにもなるので分かるけれど、あとは「夏がくれば暑い」か「冬になると寒い」かぐらいしか感じていませんでした。
世界の豊かさに目を閉じていたと言えるのかもしれません。
それが、自分の寂しさや悲しさといった感情と向き合ってくる中で、目の前の世界の美しさに目を凝らすようになりました。
少し目を向けるだけで、世界は驚くほどの豊かな表情を見せてくれます。
この雲の形はおもしろいな。
美しい夕暮れの景色だな。
この小さな花はなんて名前なのだろう。
そうして、季節の移ろいや自然というものに目が向くようになっていきました。
ここでもよく書いております、「日常の細部を見つめる」という習慣です。
そうした習慣を重ねていくと、不思議と心は落ち着き澄んでいくようで、晴れの日も雨の日も等しく美しい世界が広がっていることに気づきました。
流れる雲や日々違う表情を見せる草花を愛でる時間が増えると、それまで「ない、ない!」と必死になって探していた愛がそこにはありました。
かの稀代の物理学者・アルバート=アインシュタインは、
自然を深々と見つめれば、すべてのことがよりよく理解できるようになるだろう
と語ったと伝えられます。
至極、そのとおりだと思います。
今日のお客さまの頭上には、どんな空が広がっていますでしょうか。
その足元には、どんな花が咲いているでしょうか。
ふと足を止めて、そんな時間をもってみてください。
もしおもしろい、美しい風景が見つかりましたら、教えてくださいね。