早いもので、今日で5月も終わり。
ついこの間まで、桜がどうのこうのと言っていたような気がするが、季節の移ろいは早いものだ。
気づけば紫陽花が満開を迎え。
吹く風の湿り気に、梅雨を想い。
季節の移ろいは立ち止まらず、ただ流れていることのみが変わらない真実のようで。
時に小満、あるいは麦秋至(むぎのときいたる)。
初めて北方謙三さんの歴史小説で、初めて麦秋という表現を目にして、調べてみたらこの時期だったことを思い出す。
麦は収穫の時期、そして米は田植えの時期。
農家の繁忙期でもある。
陽射しに、もう夏の香りを感じながら。
上昇する気温とともに、半袖への衣替え、布団を薄いものに変えたりなど。
毎年繰り返される、そんなことが、どこかいとおしく感じられる。
まだツツジが咲いていた。
白とピンクと、そしてその2色がまだらになっためずらしい花の色。
いつもの道を歩きながら。
もし、願いがすべて叶うのだとしたら。
そんな仮定が、思い浮かぶ。
願いがすべて叶うのだとしたら、どんな世界を作るのだろう。
汗ばむ陽気のなか、ふと考える。
案外と、いま目に映る世界、そのままなのかもしれない。
足元の黄色と白色を眺めながら、そんなことを思った。