冬至の日の朝、真清田神社を訪れた。
快晴、冬晴れの気持ちのいい朝だった。
楼門は、今日も威風堂々と。
初詣の準備が進む境内。
今日はいつもに比べて、参拝客が多かったように感じる。
拝殿まで歩みを進めながら、残り少なくなった2020年の今年を想う。
振り返れば、想像だにしない出来事がたくさん起こった、忘れがたい年だった。
4月の緊急事態なんとかが出ていた頃の、不気味なくらい静かな街並みを思い出す。
要・急な所用で外出するのにも、罪悪感がべっとりと張りつくような、重苦しい空気だった。
そんな中、この真清田の神さまには、ずいぶんと助けられたように思う。
騒がしい世情の中でも、境内で変わらず咲く桃の花を見上げては、癒された。
おかげさまで、この師走にもまた訪れることができている。
ありがたいことだ。
そんな今年一年のお礼とともに、拝殿の前で手を合わせる。
神池に囲まれた、厳島社と八龍神社。
季節はめぐる。
沈黙の春も、酷暑の夏も、そして寂寥の秋も。
ここを歩いたように思う。
風が、冷たかった。
けれど、凛として冬らしい空気が流れていた。
まだまだ、寒さはこれからが本番だ。
冬至の日の朝日を眺めながら。
今年は、たくさんこの境内にご縁を頂いた年だった。
次にここを訪れるのは、どの気候だろうか。
そんなことを考えながら、境内を後にした。