大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

寒さは、どこか美しさと繋がっている。

時に大寒。
七十二侯は、「水沢腹堅、さわみずこおりつめる」。

あまりの寒さに沢の水が凍りつき、厚く氷が張っている時候。

寒さも極まれり。

朝、バリバリに凍っている車のフロントガラスに、難儀する頃だ。
昨年は暖冬のせいか、凍らなかったように思うが、今年はよく凍るようだ。

寒さは、どこか美しさとつながっている気がする。

それは、春の暖かさや、夏の輝き、秋のはかなさには、ないものだ。

冬の寒さのみが持つ、美しさが、確かに在る。

芽吹く命でもなく、それが栄える時でもなく。

穏やかに暮れゆくときでもなく。

凍えるような冬の景色にこそ、宿る美しさが、確かに在る。

嬉しさ、喜び、あたたかな、満ち足りた、幸せな…

そういった感情とは少し遠くにある冬に、美しさを強く感じるのはなぜだろう。

そして、なぜかそうした美しさに、私はこころ惹かれるのだ。

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