大嵜直人のブログ

たいせつな何かをなくした心に、ともしびを。

蝶よ、花よ。いつしか、その姿を変えて。

時に、啓蟄

あるいは、菜虫化蝶、なむしちょうとなる。

 

菜虫とはその字のごとく、アブラナや大根などの葉につく青虫を指し、モンシロチョウなどの幼虫。

長い冬を越したサナギが羽化し、美しい蝶へと姿かたちを変える。

 

いきものは、不思議だ。

時に、まるっきり、姿かたちを変えてしまう。

 

息子が最近放置しているカブトムシの幼虫も、いまは芋虫のごとき姿だが。

もう少ししたら、その身体が白から黄色に変わっていき、そして土のなかに空洞をつくし、サナギに化ける。

 

そこから、さらに1ヶ月ほどで、あの力強い角を持ち、固く黒光りする姿に変わる。

 

一体、あのぶよぶようねうねした身体の、どこにそんな要素が潜んでいるのか。

いつも、不思議になる。

 

それは、季節にしても同じかもしれない。

 

大寒にむかうころの、あの寒風吹きすさぶ、張り詰めた冷気。

それが、いつしか緩んで、眠気を誘う暖かさに変わっていく。

 

真夏のうだるような陽射しの下では、それが陰るを想像するのは難しい。

 

ただ、時が来れば、そうなるだけだ。

 

見上げれば、咲き誇る木蓮の花。

一年に一度だけ咲くというのも、考えてみれば奇跡に近い。

 

花もまた、変身をしている。

 

その花弁は、どこか菜の花畑を舞う、モンシロチョウに似ていた。

 

菜虫化蝶、なむしちょうとなる。

 

春が、そこかしこに。

 

f:id:kappou_oosaki:20210315065337j:plain

天国への階段のような。

________________________

〇お問い合わせ先

執筆についてのご依頼・お問い合わせはこちらから。

Instagramnaoto_oosaki/Facebok:naoto.oosaki.5

Twitter@naoto_oosaki/LetterPot:users/13409 

________________________

〇大嵜直人の作品一覧はこちら

【大嵜直人の執筆記録】

________________________