大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

茅の輪くぐりて、祓詞を。

愛知県は一宮市にある「尾張猿田彦神社」を訪問しました。

先月も訪れようと思ったのですが、高速道路の出口が思いがけず渋滞していたことで、時間が取れずに断念していました。
今日はどうかなと思いながら向かいましたが、スムーズにたどり着くことができました。

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木曽川のほとりに鎮座する、尾張猿田彦神社。奥宮は木曽川の川岸にあるそうなので、また改めて訪れてみたいものです。
この木曽川のもう少し下流に行くと、私の母方に縁のあるお寺があり、そのあたりでは蓮根の栽培が盛んです。

いまは、ちょうど七十二侯で「蓮花開(はすはじめてひらく)」の時候。
木曽川の雄大な川沿いに、無数の淡いピンクの花が開く風景を、思い出します。
泥水の中から真っすぐに茎を伸ばし、その先に美しい花を咲かせる蓮は、仏教でも特別に神聖な花として扱われてきました。
今年もまた、その花を咲かせているのか、少し郷愁を覚えます。

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夏越しの祓の「茅の輪くぐり」の茅の輪が、設置されていました。
この「茅の輪くぐり」、調べてみると日本神話のスサノオノミコトに起源があるそうです。
スサノオノミコトが備後国を訪れた際に、蘇民将来(そみんしょうらい)は貧しいながらも手厚くもてなした。数年後、スサノオノミコトは備後国を再訪し、蘇民将来に「病が流行ったら、茅(ちがや)で輪をつくり、腰につけて難を逃れなさい」と教え、それを守った蘇民将来は流行り病から逃れることができた。
その腰につけていた「茅の輪」が、いつしか大きな輪をくぐり抜けるものに変わっていったそうです。

なんでも、起源を知るのは面白いものです。
無病息災を願い、八の字に3度、くぐらせていただきました。

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正面の鳥居にも、茅の輪が。
ここでも、また祈りながらくぐらせていただきました。

ちょうど本殿で、朝のお参りが行われる時間に間に合いましたので、今日も一緒にお参りさせていただきました。

頭を下げ、祓詞の載った冊子を開きます。

掛けまくも畏き伊邪那岐大神

筑紫の日向の橘小戸の阿波岐原に

抑揚なく、読み進めていきます。

ことば、というのはほんとうに不思議なものです。
頭の中で読むことと、声に出して読むことは、大きく違うようで。
声に出して読み、周りの方の読みあげる声を聞いていると、資格情報ではないものが、流れ込んでくるようです。

読み終わると、ほっとなにかが流れていくような、清々しい気分になりました。

神職の方にお礼を述べて、尾張猿田彦神社を後にしました。
あらためまして、ありがとうございました。

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境内を出て見上げた空は、少し雲の多い空が。

しかし吹く風は、もう真夏を感じさせます。
これからまた、暑くなりそうです。