百貨店に勤めていた時分、催事の撤去作業の仕事がありました。
北海道展や九州展、バレンタインなどの期間限定の催事が終わると、会場を撤去していきます。
商品や販促品、備品など、山のような荷物を、催事会場から降ろして、地下の荷捌き場から出荷していきます。
それはそれはものすごい物量を、短時間で捌かなくてはならなかったものです。
多くの出展者の方々は、次の催事のスケジュールが決まっていて、その荷物を確実に次の百貨店へ向けて出荷しないといけないのです。
出展者ごとによって、荷物の送り先も違えば、使う運送会社も違ってきますし、その運送会社によって、出発時間のリミットも違う。
山のような荷物の一つ一つが、次の催事で使う大切なものです。
その一つが届かなくても、次の仕事に影響してしまう。
大事な出展者の方々の荷物を、確実に次の場所まで届けるのは、なかなかに大変だったのを覚えています。
いくつも荷物を捌いていると、そのうちに集中力が切れる魔の時間帯が訪れることがあります。
違う行先に荷物を乗せそうになったりして、運送会社のドライバーの方に指摘してもらったりしていたのを覚えています。
どんなに丁寧に梱包された荷物も、最後の最後で積み込みをミスったら、何にもならない。
その最後のバトンの重さを、よく感じていたものでした。
さて、昨日ご報告した「2021 優駿エッセイ賞」への応募ですが。
本日、投函して参りました。
なぜ、冒頭に以前の仕事の思い出を書いたかといえば、書き終えて投函するまでの、最後の最後の作業に、非常に苦戦したからであります。
なぜか応募要項を読み違えており、印刷した原稿をパーにしたり。
表紙をつけなさいと書いてあるのに、それを付け忘れたり。
応募票を表紙に貼付するのに、なぜか原稿の裏に貼ってしまったり。
…とまあ、原稿を書くよりも、投函するまでの方がジタバタしたような気がします。
原稿を印刷するのに、コンビニでUSBメモリから印刷するサービスを使ったのですが、カラー印刷1枚50円×10枚で500円のはずが、都合4回も印刷する羽目になってしまい、印刷に2000円もかかってしまったり。
まあ、平静ではない心境だからこそ、こんなポンコツ状態だったのでしょう。
とはいえ、何とか投函を終えることができました。
あとは、もうお任せするのみです。
昨日、震えながら公表したことに、多くの方から温かい応援をいただきました。
この場を借りて、深く御礼申しあげます。
公表することは、リスクやデメリットしかないのではないかと思っていました。
けれど、そうではありませんでした。
不格好でも、何でも、挑戦する姿を見せること。
それは、ご縁のある方への恩返しであり、礼儀であるように感じます。
その方々のおかげで、今こうしているのですから。
郵便局へ投函に行く車中で、怖くて涙が出ました。
よく分からない、叫び声が出ました。
まあ、何というか…「生きてる」って感じがしました。
とはいえ、その怖れを越えて投函できたのは、皆さまの応援のおかげです。
温かい応援を、ありがとうございます。
結果はどうであれ、またご報告させて頂きたいと思います。
重ねて、御礼申しあげます。
レターパックの控えを記念に、今日の手帳に貼る。