8月、葉月、August。
私にとって大好きな月、そして季節がやってきました。
ほんとうに好きなものって、なかなか近づけない、近づけたくない心理って、あるんですよね。
罪悪感の悪戯(=自分が汚れていると感じる分、好きなものに触れて汚したくない)というのもあるのでしょうけれども、どうにもこうにも、「好き」というよりも、「せつなさ」「寂しさ」の方が勝ってしまうような。
これ、なんなんでしょうね。
何の根拠もない私の勝手な想像ですが、この感覚に共感いただけるのって、夏生まれの方が多い気がします。
はい、私が夏生まれだからなんですけれどね笑
そんな葉月のはじまりに、熱田神宮を訪れることができました。
駐車場に車を停めると、アオスジアゲハがひらひらと。
小学生のころ、私の夏休みの日課といえば、近所の公園で昆虫と戯れることでした。
両親が共働きだったので、近くの祖母の家で日中を過ごしたのですが、通っていた小学校とは違う学区でしたので、一緒に遊べる友だちが少なく。
…というのは後付けで、そもそも一人遊びが好きな気質だったのでしょう。
社交的な子なら、すぐに友だちをつくるはずでしょうから。
近所の公園のなかでも、このアオスジアゲハはなかなか捕まえづらいレアキャラでした。
なんというか、普通の黄色いアゲハチョウは、ひらひらとゆっくり優雅に飛んでいるのに、このアオスジアゲハは動きが直線的なんですよね。
小さい私は、ずいぶんと捕まえるのに苦労していた気がします。
その分、虫かごのなかでゆっくりと見るエメラルドブルーの羽根は、得も言われぬ美しさだったことを思い出します。
いや、別にアゲハチョウも普通に美しいんですけれどね笑
今日は朔日だったこともあり、境内にはたくさんの参拝客が。
頭上からは、蝉しぐれ。
クマゼミの大合唱。
実に、夏らしい参拝になりました。
この夏の神社というのも、いいものです。
汗を拭き拭きしながら、心静かに歩いていく。
蝉しぐれの喧騒の下なのですが、どこか静けさを感じるのが、心地よく。
冬の凛とした空気の静けさも、もちろんいいものです。
けれども、この夏の神社の参拝というのは、なんだか特別ですよね。
蝉の声など、物理的な音としての喧騒はありつつも、心のなかの静けさを感じるようで。
この感覚が、いいのでしょうか。
どれだけ、自分の周りで騒がしいことが起こっても。
自分の心の内には、どこまでも静かな場所があるんですよね。
それと、似ているのかもしれません。
それにしても、午前8時の時点で気温は30度を超えています。
「午前中の涼しいうちに」というのは、もはや死語になりつつあるのでしょうか。
以前にも書いたような気がしますが、私たちの行動様式や常識を、改めていく必要があるのでしょう。
それはともかくとして、葉月の参拝は、心地よいものでした。
またここに、参拝に訪れたいと思います。