「リーダーシップ」の資質について、少し詳しく見ていきます。
その資質は、パートナーに大きな恩恵を与えてくれますが、その恩恵はやがて自分自身に還ってくるものです。
名著「傷つくならば、それは「愛」ではない」(チャック・スペザーノ博士:著、大空夢湧子:訳、VOICE:出版)の一節から。
1.「抵抗しがたい魅力」は、あなたからパートナーへの最高の贈り物
あなたが本当に自分にひきつけられているとき、そのカリスマ的な磁力がまわりの人々を魅了せずにはおきません。
抵抗しがたい魅力とは、リーダーシップの資質のひとつです。
人々があなたにひきつけられてきたとき、誠実さをもって今度はその人たちを前に導いてあげることができるのです。
それはまたパートナーを触発し、新鮮な感覚をよみがえらせる、すばらしい贈り物になります。
抵抗しがたい魅力があれば、どんなことよりも楽に進みます。
それは遊び心にあふれ、何があっても自分が愛されていることを知っている状態です。
「傷つくならば、それは「愛」ではない」 p.274
2.人を惹きつける資質
今日のテーマは、「リーダーシップ」でしょうか。
パートナーシップを考える上でも非常に重要な、この資質について考えてみます。
「リーダーシップ」とは、人を惹きつける資質
「リーダーシップ」とは、「あの人のようになりたい」「あんな風になりたい」「あんな生き方をしてみたい」と、周りの人に思わせる資質です。
それは、誰かの目標や見本になること、といえます。
その魅力が、人を惹きつける磁場のようなものになるのでしょう。
とはいえ、「こうなりたい」という姿は、時代や社会の移り変わりとともに、変わっていくものです。
わかりやすい例でいえば、昔は男性的で、ある意味マッチョな何でもできる、犠牲的なリーダーが好まれました。
「俺についてこい!」的な、チームの引っ張り方をするリーダーですね。
それが昨今は、一緒にやる、道を示す、率先して楽しむ、といったリーダー像が、多く見られるようになりました。
好まれるリーダー像、受け入れられやすいリーダーシップは、常に移ろいゆくようです。
けれども、そうした個々のリーダーのモデルや特徴ではなく、人を惹きつけるという資質そのものを、「リーダーシップ」と呼びます。
何が、人を惹きつけるのか
さて、そのように考えていくと、「リーダーシップ」の源泉とは、何でしょうか。
言い換えると、何が、人を惹きつけるのでしょうか。
今日の引用文の、いちばん最初にその答えが書いてあるようです。
あなたが本当に自分にひきつけられているとき、そのカリスマ的な磁力がまわりの人々を魅了せずにはおきません。
自分が自分に惹きつけられている、自分に惚れているとき。
その人は、周りの人を魅了する、と。
自分が自分に惹きつけられているとは、自己愛が高まっている状態であり、自分で自分を肯定している状態です。
別の表現をするなら、自分の生に対して、納得していて、嘘がない状態。
自己同一性が、非常に高い状態。
もう少し別の表現をするならば、ほんとうに自分のやりたいことを、やっている状態。
自分のコアな望み、願いに自覚的でいることができ、それに向かって、言動が調和している状態。
そういった状態が、自分に惹きつけられている状態と言えそうです。
それは、カリスマ性やスター性といった、人を惹きつける魅力や磁力となります。
端的に言ってしまえば、「好きなことをしていると、勝手に人が集まってくる」という、至極単純なことではありますが笑
とはいえ、自分に対して、あるいは自分の望み、願い、夢、希望に対して、自分自身が惚れ込んでいるほどに、周りの人を惹きつけます。
それこそが、「リーダーシップ」において重要な資質のようです。
その「リーダーシップ」に惹きつけられてきた人たちに、自分の好きな世界を見せることで、その人たちを導いていくことができるからです。
3.「リーダーシップ」がパートナーに与える恩恵
さて、こうした「リーダーシップ」の資質ですが、それを発揮するほどに、パートナーシップにもよい影響をおよぼします。
人を惹きつける「リーダーシップ」の資質をあらわしていくとしたら、それが一番身近にいるパートナーに影響しないわけは、ないですから。
最も影響を受けるのが、パートナーでもあります。
「リーダーシップ」に惹きつけらたパートナーにとって、それはみずみずしく、とても新鮮な感覚をもたらします。
自分の知らない資質を輝かせるパートナーに魅せられることは、自分自身のまだ知らない資質に出会うことと同じだからです。
パートナーは鏡、とはよく言いますよね。
まさに、その鏡をのぞくように、自分自身の新しい資質にも出会えるわけです。
つまり、パートナーシップにおいて、「リーダーシップ」の資質を発露させることは、この上ないパートナーへの贈り物になるわけです。
そして、パートナーシップの深遠さは、お互いの立場を入れ替えながら、進んで深まっていくことにあります。
一方が「リーダーシップ」の資質を発揮すると、片方は「フォロワーシップ」の側に回ります。
そして、パートナーシップを深めていくと、反対に相手が「リーダーシップ」を発揮し、こちらがその恩恵を受ける側に回っていきます。
あなたはわたし、わたしはあなた。
そんな世界を、私たちはパートナーシップを通じて、実感していくわけです。
今日は「リーダーシップ」の資質と、それがパートナーに与える恩恵について、お伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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