自分を変えようとするとき、自己否定からはじめてしまうと、その先に待っているものも同じになります。
いまの自分を受け入れることから、はじめましょう。
１．自己肯定の原則
昨日の記事では、自己肯定をテーマにしてお伝えしました。
いまの自分を受け入れることで、望む姿に自分を変えていくことができる。 - 大嵜直人のブログ
自分を肯定する。
自分を受け入れる。
自分を愛する。
いずれも大切なことですが、それには原則があります。
それは、いま・そのままの自分自身を受け入れる、という点です。
自己肯定とは、決して何かを積み上げた「理想の自分」になろうとすることではありません。
しかし私たちは、どうしても長所は隠し、短所は直そうとしてしまう傾向があります。
出る杭はナントヤラではないですが、長所の部分はあまり目立たないようにして、その代わりに短所は何とか修正しようとしてしまいます。
そして、それができた部分だけを、肯定してあげようとします。
そうすること自体に無理があるのですが、もしそれができたとしても、できあがるのは何の凹凸もないのっぺらぼうなのでしょう。
それはきっと、自分ではありません。
それゆえ、のっぺらぼうに近づくほどに、自己否定が強くなったりもします。
自分を肯定するとは、そのような「誰かが決めた規格」に自分を当てはめるのでは、ありません。
いま、そのままの自分を受け入れることを意味します。
「それが、わたし」
そんなフレーズが、自分を肯定するときに大切なのでしょう。
２．自己否定からはじめることの弊害
自己肯定とは、「いま・そのままのわたし」を受け入れることからはじまります。
よく私たちが陥りがちなのが、一度自分を否定してから、上にあがろうとする動きです。
「こんな私じゃダメだから、変わらないといけない」
これは、どれだけ変わろうと頑張っても、それ自体が自己否定のプロセスの一部になってしまいます。
そうすると、そこで手に入れたものに、まったく価値を感じられないんですよね。
そこで無価値観や徒労感、あるいは「もうこれ以上やっても」という燃え尽きた感じなど、どこかでストップしてしまうわけです。
はい、私も、何度も経験してきました笑
たとえば、ダイエットを決意したとします。
しかし、もしその根本にあるのが、「こんな身体じゃ愛されない」「このままだと病気になる」といった自己否定や怖れがあるとしたら。
最初は、すごく頑張れるかもしれません。
自己否定という、何かに追われているような、そんなブースターがかかっているからです。
けれども、どこかでぷつりと糸が切れたように、続かなくなることが多いんですよね。
どれだけ成果が出ていたとしても、「まだ、全然足りない」とばかりに満足できないし、喜びも感じられない。
自己否定からはじめると、その先にもまた同じように自己否定があらわれます。
そして、自分でやろうとしたことを中断してしまうこと、望む結果が得られなかったことで、また自己否定を強めてしまうことがあります。
けっこう、思い当たる節のある方は、多いのではないでしょうか。
少なくとも、私はたくさん思い当たります笑
３．そのままの自分で歩めばいい
世間を見渡して見ると、この自己否定や怖れを、実にうまく使ってセールスしている商品やサービスがたくさんあります。
「いまのままでは、危ないですよ」
「このままだと、まずいですよ」
「だから、これが要りますよ」
みたいな笑
まあ、そこまで直接的でなくても、うまーくオブラートに包んでセールスしているのを、よく見ますよね。
実際、私もそうした怖れから購入したものも、たくさんあります笑
けれども、わざわざ自分を一回落としたり、否定してからはじめたりしなくても、いいと思うんですよね。
だから、私はカウンセリングのなかで、「こうしないといけない」「こうしないとまずい」みたいなことは、お伝えすることはありません。
まず、いまの自分をそのままに受け入れる。
それは、いまの自分をつくってきた、これまでの自分の歩みを愛することでもあります。
そして、いまの自分の手にあるもののすばらしさ、偉大さを、もう一度知ることでもあります。
その上で、「こんなふうになりたい」と思う姿があるのであれば、そのままの自分で歩んでいけばいい。
その歩みは、きっと喜びと充実感に満ちたものになるのでしょう。
ときに休みながら、ときに誰かの手を借りながら、ときに誰かに手を差し伸べながら。
自己肯定からはじめるその歩みの先には、きっとさらに肯定できる自分自身が待っているのでしょう。
そうしたことを、これからもカウンセリングのなかで、こちらのブログで、お伝えしていければと思っています。
今日は、自己否定から自分を変えようとしない、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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