仮面をかぶった自分もまた、大切な自分の一部です。
必要なのは、仮面をかぶった自分を否定することではなく、本来の自分との「統合」です。
1.「問題」を通じて出逢う、新しい自分
昨日の記事では、「問題」を通じて出逢う、新しい自分、というテーマでお伝えしました。
「問題」を通じて出逢うのは、自分の本質的な価値や才能、魅力。 - 大嵜直人のブログ
生きていれば、さまざまな「問題」に出くわします。
パートナーシップや夫婦関係の問題。
失恋や、キャリアの挫折といった問題。
家族や子育て、お金の問題。
いずれにしても、できればご遠慮願いたいものですが笑
それでも、生きていれば何がしかの「問題」にぶち当たるものです。
そうした「問題」が、なぜ「問題」になるかといえば、私たちが持っているものの見方、考え方、価値観を揺さぶるからです。
ただ、それは見方を変えれば、いまの自分が変わるタイミングでもあります。
ものごとの見方、考え方がポジティブに変わることを「癒し」と呼んだりもしますが、「問題」に出くわすとき、「癒し」もまた起こります。
「問題」を通じて、私たちは新しい自分に出逢います。
ただ、それはまったく別人になるとか、まったく新しい才能が身につくというわけではなく、自分が持っていたものに気づくだけなんですよね。
もともと、自分がもっていた価値や魅力。
あるいは、どこかに置き去りにしてきた、本来の自分自身。
そうしたものに、私たちは「問題」を通じて出逢います。
昨日の記事では、そんなテーマでお伝えしました。
2.仮面をかぶった自分と、その価値
「問題」が教えてくれる、本来の自分。
そもそも「問題」とは、その本来の自分を隠して、仮面をかぶって生きてきたことで、起こる場合が多いものです。
本来は、感情豊かで天真爛漫な感じの人なのに、理性的にきちっとしている仮面をかぶって生きてきたことで、それが窮屈になってしまった、みたいに。
なんとなく、伝わりますでしょうか笑
心理学的に見ると、この仮面を「ペルソナ」と呼んだりもします。
こう書くと、
「仮面をかぶった自分なんて、本当の自分じゃない」
「ペルソナは、悪いもの」
と感じてしまうかもしれませんが、それはちょっとキケンなんですよね。
なぜかというと、この仮面をかぶった自分もまた、自分だからです。
ですから、「問題」を解決しようとすると、この仮面をかぶった自分を否定することになってしまうんです。
たとえ、仮面をかぶっていても、自分は自分です。
その自分を、自分自身が
「お前なんか、本当の自分じゃない」
「あんたなんか、表に出てこないで!」
と否定してしまうのは、とても悲しいことですし、著しく自己肯定感を下げるものです。
その自分を否定した状態から、「問題」をどうにか解決しようとしても、なかなか難しいものがあります。
そうではないんですよね。
仮面をかぶった自分もまた、大切な自分の一部であるのなら、その仮面自分(?)にも、価値や魅力があるんです。
先ほどのたとえで言うならば、「理性的にきちっとしている自分」でいることで、得られていたものが、必ずあるはずなんですよね。
きちっとしていることで、周りから評価されたり、信頼されたり。
ものごとを論理的に考えられることで、できたことがあったり。
それは、本人だけが気づいていないものかもしれません。
けれど、その仮面自分(?)が持っている価値や魅力、あるいは才能を受けとってから、「問題」と向き合った方が、はるかに楽なんですよね。
だから、私のカウンセリングでは、「こんな自分はダメですよね」というお話のなかに、価値や魅力を見つけることを大切にしています。
3.どちらも自分ならば、必要なのは「統合」
本来の自分と、仮面をかぶった自分。
そのどちらかだけが、正しいわけでもありません。
ただ、仮面をかぶらないといけないだけの、何がしかの事情があったのでしょう。
そして、その仮面をかぶったことで、得られたものもあれば、身に着けたものも、あるのでしょう。
そのどちらかを選ばないといけない、というわけでもありません。
どちらも、大切な自分自身です。
そうだとしたら、私たちに必要なのは、どちらかの自分を否定することでも、選ぶことでも、あるいは、どちらかの自分を卑下することでもなくて。
その両方の自分を、「統合」していくことなのでしょう。
そのどちらかの自分になるわけでもなくて。
どちらの自分もいる、新しい自分になる、というイメージでしょうか。
それが、ほんとうの意味での、「本来の自分」なのかもしれませんね。
「統合」と聞くと、ちょっと難しく感じるかもしれません。
でも、そんなに難しく考える必要もありません。
あなたがこれまで「問題」を乗り越えるたびに、されてきたことなのでしょうから。
今日は、本来の自分と、仮面をかぶった自分、どちらの自分も必要なもの、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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