誰かとの関係性をよくしようと思ったとき、その相手に「与えよう」としてしまうものです。
しかし、相手の愛を「受けとる」ことに意識を置いた方が、変化を感じやすいものです。
1.相手を変えようとすると、愛が受け取れなくなる
昨日の記事では、相手を変えようとすると、愛が受け取れなくなる、というテーマでお伝えしました。
相手を変えようとしていると、愛が受け取れなくなる。 - 大嵜直人のブログ
相手の行動や言動が、自分の意にそぐわないものであった場合。
私たちは、その相手を変えようとしてしまうことがあります。
それは、「自分以外の誰かをコントロールすることはできない」という意味で、不毛なことなのですが、もう一つ、相手を変えようとすることには大きな問題があります。
それが、「愛を受けとれなくなる」という問題です。
相手との関係性を育むうえで大切な、「与える、受けとる」というプロセスが、難しくなるわけです。
たとえ、その相手が自分に対して、何らかの形で愛を与えてきたとしても、素直にそれを受けとれないわけです。
「こっちに気を遣って、やってるんだろう」
「どうせ、イヤイヤ言ってるんだろう」
「言われたから、そうしてるだけ」
コントロールしようとすればするほど、そうした想いは大きくなり、私たちに受けとることを難しくさせます。
そうすると、自分自身もそうですが、相手もまた、しんどいものです。
そこにある愛を受けとらない罪悪感。
愛を受けとってもらえない無力感。
その二つが、自分と相手との関係性をさらに難しくしてしまうようです。
相手を変えようとして、固く握りしめた手を、そっと手放していくこと。
そうすることで、空いたその手で、愛を受けとることができるようになる、というのが昨日のテーマでした。
2.愛を受けとることが、関係性をよくする魔法
相手を変えようとすると、愛を受けとれなくなる。
愛を受けとれない関係性は、お互いにとって、苦しいものです。
さて、「逆もまた真なり」とはいいますが、このことを逆から見てみると、「愛を受けとる」ことが、その相手との関係性をよくする魔法である、ともいえます。
これは、ほんとうにそうだなと、私自身もしみじみと思うのです。
とかく、やさしい人や、人のために動ける人、自分以外の誰かを気遣える人は、誰かとの関係性をよくしようと思ったとき、その相手に「与える」方に、パラメーターを全振りしてしまいがちです。
どうやったら、相手を喜ばせられるか。
何をしてあげたら、相手は心地よいか。
何を伝えたら、相手は笑顔になるのか。
そうしたことばかりを考えて、考えて、考えて、そして試してみたりするものです。
もちろん、それが悪いことでもありません。
それで、相手が喜んでくれたり、うれしそうにしてくれることも、多々あることでしょう。
しかし、それだけだと、なかなかその相手との関係性を深めていくことは、難しくなります。
自分自身が「与える」ことに疲れてしまうこともありますし、相手が「こんなにもらって申し訳ない」みたいに感じてしまうことも、あるのでしょう。
要は、それは関係性のなかの半分でしかないわけです。
そこで、相手からの愛を「受けとる」です。
相手との関係性をよくすることのできる、最高の魔法の一つです。
これ、誰かとの関係性に限らず、人生においても、同じように感じるのですよね。
すなわち、「受けとる」ことができたとき、私たちはとても大きな歩みを進めることができる、そんな風に感じるのです。
それは、いままで気づかなかった誰かからの愛からもしれませんし、自分に与えられた魅力や才能の大きさかもしれませんし、神さまなど大きな存在からの愛かもしれません。
「受けとる」とき、私たちの人生の船の帆は、強い風を受けることができるようです。
3.罪悪感の縛りを越えて
さて、一口に「受けとる」といっても、難しいものです。
- 差し出されたものを、にっこり笑って受けとること
- ただ、笑顔でいること。
- 相手の存在に、感謝すること
「受けとる」にも、いろんなイメージがありますが。
しかし、いざ実際には、どうやって受けとったらいいか分からないですし、受けとったら申し訳ない感じが出てきたりもします。
そうです。
「受けとる」ときに悪さをするのが、「罪悪感」です。
まあ、「受けとる」に限らず、実にさまざまな問題に関連するのが、「罪悪感」ではありますが笑
自分を罪人のように感じていたら、何も受けとってはいけないと戒めてしまうことでしょう。
「おまえなんて悪人は、何も受けとらないのがふさわしいんだ」
そんなふうに、エゴはささやくかもしれません。
「そんな悪事を働いていておいて、もらおうとするのか?」
そんなふうに、思考はわめくかもしれません。
そんなときは、悪い意味で、視線が自分自身だけに向いてしまっています。
そのエゴや痛みを越えて、相手を見るんです。
どんな気持ちで、その愛を差し出してくれたのか。
そして、その愛を受けとることが、どれくらいその相手を喜ばせることができるのか。
そこに、目を向けるんです。
「罪悪感」は、実に巧妙に、私たちを幸せから遠ざけようとしますが、それに対する一つの対処法です。
自分じゃないんです。
相手を喜ばせるために、受けとるんです。
もちろん、受けとることで、自分自身の喜びにもなるんですけれどね。
「罪悪感」の縛りを越えて、受けとること。
相手との関係性をよりよくするための、一つの方法です。
今日は、愛を受けとることは、相手との関係性をよくする魔法、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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