「愛を受けとる」という視点から、相手を変えようとすることやコントロールすることの不毛さについて、考えてみます。
1.他人を変えようとしても、うまくいかない
昨日の記事では、他人を変えようとしても、うまくいなかい理由というテーマでお伝えしました。
他人を変えようとしても、うまくいかない理由について。 - 大嵜直人のブログ
ときに私たちは、自分以外の誰かの行動や言動を変えたくなるものです。
自分の不満を解消してほしかったり、自分の思い通りにものごとを進めたいという気持ちから、他人を変えようとしますが、なかなかうまくいかないものです。
はい、言葉の通じないペット相手のほうが、よほど言うことを聞いてくれたりします笑
「あっちが先に謝ってくれたら、わたしも話を聞いてあげるのに」
「もっと、自分のことを話してくれたらいいのに」
「もうちょっと、周りを気遣って、明るくしてくれればいいのに」
…などなど、いろんな形はあれど、誰かを変えようとする試みは、なかなかうまくいかないものです。
相手からすると、何らかの変化を期待されると感じると、非常に重く感じたりしますし、「言うこと聞いてあげない!」という天邪鬼を発動したくなったりもします。
そして、ここがポイントなのですが、もしたとえその期待通りの変化があったとしても、「本当に変わったのか?」「ほんとに??」という感じで、常に相手を監視しなくてはならなくなります。
これも、相手からすれば、鬱陶しく感じますよね。
「え、なんか見張られてる…?」と感じたら、その相手との関係性はうまくいかなくなります。
たとえその相手の行動が、自分の思い通りになっていたとしても、です。
昨日の記事では、そんな相手を変えようとすることの不毛さ、そしてそのかわりにできることを考えるテーマでした。
2.うまくいかない、もう一つの視点
さて、今日はもう少し別の視点で、「相手を変えることの不毛さ」について、考えてみたいと思います。
それは、「愛を受けとる」という視点です。
結論から言ってしまうと、相手を変えようとしたり、相手をコントロールしようとしたりしていると、その相手からの愛を受けとりづらくなる、という難しさです。
誰しも、自分が好意を抱いている人に、愛してもらいたいと願います。
しかし、それが強制されて口にした「好きだよ」では、あまりうれしくないわけです。
何と言うんでしょうか、無理矢理に縛りつけて脅して、「私のことを好きだって言いなさいよ」と強制的に言わせても、虚しくなるだけです。
(そういうシチュエーションが好きな人も、いるかもしれませんが…)
「どうせ、仕方なく言ってるんだろう」
「こうやって縛りつけていなかったら、逃げるつもりなんだろう」
そんな想いが、出てくるだけです。
要は、相手を変えようと、ぎゅーっとその相手のことを握っている状態では、相手からの愛を受けとることが難しくなります。
たとえ、その相手が本心から愛を伝えてきたとしても、です。
相手を信頼できなくなってしまったパートナーシップで、よく起こる場面ではないでしょうか。
そもそも、相手を変えようと思ったのは、その相手と何らかのいい関係性を築きたいからだと思うのです。
お互いを思い遣り、愛を伝えあえる関係性を、築きたいから。
しかし、相手を変えようとするほどに、愛は受けとりづらくなり、そうした関係性からは遠ざかるようです。
3.自分の手が空いていてこそ、受けとれる
愛を受けとるためには、自分の手が空いていないと、受けとれません。
めいっぱい受けとろうと思ったら、両の手が空いていてこそ、受けとれるものです。
そりゃ、そうですよね。
相手のことを、ぎゅーっと握ってしまったままでは、何も受けとれないわけです。
これは、パートナーに限らず、なんでも同じですよね。
仕事でも、人間関係でも。
手放す方が、先です。
「出入口」という言葉がありますが、出る方が先で、入る方は後なわけです。
それを、ぎゅーっと握りしめたまま、受けとろうとすると、ややこしくなってしまいます。
さしずめ、水面に映った肉をくわえた自分の姿を見た犬が、「それをよこせ」とばかりに吠えて、肉を水に落としてしまうイソップ童話の逸話と、近いのかもしれません。
まあ、似たようなことを、わたしもずいぶんとしでかしてますが笑
ただ、愛を受けとるにしても、自らの両の手が空いていてこそ、です。
相手を変えようとしたり、コントロールしたりしようとするよりは、それを手放して、自分の内面を見つめた方が、よほど愛を受けとりやすくなるようです。
今日は、相手を変えようとしていると、愛が受け取れなくなる、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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