大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

「自分の人生を引き受ける」とは、自分一人で生きようとすることじゃない。

自分という存在、自分の人生を受け入れることは、自分一人で生きようとすることではありません。

その逆で、自分という存在を受け入れるほどに、ともに生きる人が必要になるものです。

1.「すべての問題は自作自演」の意味するところ

昨日の記事では、どれだけ「問題」が大きく見えても、自分で解決していくことができる、というテーマでお伝えしました。

どれだけ大きく見えたとしても、「問題」は自分で解決していくことができる。 - 大嵜直人のブログ

ときに、私たちは生きるなかで、さまざまな「問題」に出会います。

小さな問題もあれば、とても大きな問題に出会うこともあるのでしょう。

そうした大きな「問題」に出会うと、私たちは自分ではどうしようもないと感じたり、被害者の立場に入ってしまったりするものです。

そうすると、「問題」に対して受け身の姿勢になってしまい、起きていることにただ自分の感情を揺さぶられてしまったりもします。

けれども、真実は決してそうではありません。

どれだけその「問題」が大きく見えたとしても、あなたはそれを自分で解決していくことができます。

そもそも、「問題」とは、それを見ている人がつくるものです。

「明日は降水確率100%」という情報があったとして。

「えぇ…明日は運動会なのに…せっかく練習してきたのに…」と感じたり、それとも「ようやく雨が降って、畑の野菜も喜んでいるな」と思ったりするのでしょう。

なにをもって「問題」とするかは、自分自身が決めています。

自分が「問題」をつくっているのであれば、それを自分で解決することもまた、できるはずです。

これが、「すべての問題は自作自演である」という金言の意味するところです。

2.自分の人生を、引き受ける

すべての問題は、自作自演である。

それは、少し言い換えると、「自分の人生を引き受ける」とも言えるのでしょう。

どれだけ不運に見えても。

どれだけ不遇なように見えたとしても。

どれだけ大きな問題があったとしても。

どれだけ自分の望むものと遠く感じたとしても。

「それが自分の人生」だと、責任をもって引き受けるという態度。

それは、自分自身に主体性を取り戻していく態度です。

責任をもって引き受ける、と書くと、少しハードルが高く感じるかもしれませんが、要は「それが自分、それも自分」と受け入れていくもので、軽やかさがともなうものです。

そうした態度は、ポジティブな意味での「あきらめ」と近いものです。

少し前に、そうした「あきらめ」について記事を書きましたが、それと同じですね。

「あきらめ」と「許し」のプロセスは、似ている。 - 大嵜直人のブログ

自分の人生を、引き受けること。

たとえ、いま自分がどのように見えていたとしても。

「それが、自分」と受け止めること。

それは、どこか感情を感じることと似ています。

そして、ある部分を受け入れることは、その逆の面も受け入れることができるようになります。

怒り、妬み、寂しさ、悲しさ…そうしたネガティブな感情を感じつくすほどに、私値はその裏側にある、喜びやつながり、楽しさといった感情とつながることができます。

「これが、自分」

そうして自分自身を受け入れることは、自分の偉大な部分を受け入れることにつながっていきます。

3.自分だけで何とかしようとしないこと

自分の人生を、引き受けること。

それは、何も自分だけで何とかしないといけないわけでは、ありません。

その逆です。

自分の人生を引き受けるほどに、自分の足りない部分を、周りの人に与えてもらう必要があります。

周りの人に、頼ることが大切になります。

「これが自分の人生だから、自分でやるんだ」

という態度は、自分の人生を引き受けているように見えて、まったく違います。

それは、引き受けているというよりも、引きこもっていると言った方が、近いのかもしれません。

自分という存在を受け入れられたら、ともに生きる人が必要になります。

たとえるならば、自分が凸凹の「凹」だと受け入れたら、「凸」と一緒にいることが自然なように。

それは、ときにあなたを助けてくれる人かもしれません。

それは、ときにあなたの力を必要としている人かもしれません。

自分の人生を引き受けるとは、そうした関係性を含めて、受け入れるということです。

そうして受け入れていくほどに、人生は川のようにゆるやかに、自然に、そして豊かに流れていくのでしょう。

今日は、自分の人生を引き受ける、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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