大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

その色に熱を感じる、穀雨のころ。

少し、気温が下がる日が続きました。

とはいえ、時候は「穀雨」のなかごろ、「霜止出苗(しもやみてなえいづる)」の時候。

霜も降りなくなり、苗が育つころ。

田植えの準備に、農家が忙しくなる時候です。

棚田で稲作を育てている私の知人を、思い浮かべるころでもあります。

冬の間の準備を経て、忙しくなってきたころでしょうか。

「穀雨」の名の通り、この時期の雨は地上にある穀物を元気に育てる力を持つようです。

そのせいでしょうか。

目に映る木々の緑も、咲く花たちも、その色に力を感じさせてくれるようです。

はっとするような、ツツジの赤。

あるいは、この時期の心地よい風に揺れる、新緑の色。

陽の光に映えるその色は、実に生命力にあふれた色です。

そして、この青系統の色の花を見かけると、夏の訪れを感じさせてくれます。

初夏を過ぎると、もうすぐ紫陽花も咲いてくるでしょうか。

そして、まだまだ顔を見せてくれる、タンポポの黄色。

この黄色もまた、生命力に満ちあふれているようです。

目に映る色の多くに、熱を感じることができます。

気づけば、ずいぶんと陽が落ちるのも遅くなりました。

陽の光の強さはどんどんと力を増し、いよいよ夏が近づいていくようです。

穀雨。

その色に、熱を感じるころです。

その熱に、身を任せていたいものです。