大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

桜と入れ替わりに、静かにツツジが咲くころ。

散りゆく姿と、葉桜の美しさを楽しませてくれた桜並木も、もう新緑の色に。

その川沿いの道を歩くと、実に心地のいい風が吹いています。

桜の咲くころの、どこか輪郭のぼんやりとした春の空気が、もう初夏のそれに変わっているようです。

薫風、風が薫る。

そんな言葉を、思い起こさせてくれます。

されど、時候はまだ「穀雨」。

穀物がすくすくと育つのに必要な恵みの雨が、降りそそぐころです。

たしかに、ここのところ雨が降ったり止んだりと、短いスパンで天気が変わりゆくようです。


この心地よい風といい、どこかもう5月の陽気を感じさせます。

夏と冬が長くなって、春と秋が短くなっている。

そんな話を聞くことがありますが、この過ごしやすい、心地のよい時期を、少しでも長く楽しみたいものです。

そんなことを想っていると、桜も散ってしまったあとに、もうツツジが咲いていました。

感覚的には、5月の連休ごろに満開になるようなイメージでしたが、今年のツツジは咲くのが早いのでしょうか。

桜は咲くか、咲かないか、みんなが気にします。

「桜前線」なる言葉があるくらいですもんね。

それにくらべると、ツツジはどこか、いつの間にか咲いているような気がします。

気づけば、満開になっているような。

誰かに見られていても、見られていなくても。

ただ、花は咲く。

咲き誇る。

そんな感じを受けるのは、ツツジという花の持つ力なのでしょうか。

厳寒のなかに咲く梅の花からはじまり、木蓮、桜、そしてツツジ。

移ろいゆく季節を彩る花は、いつも美しいものです。


さて、あなたの周りでは、今日はどんな花が咲いているでしょうか。

今日を彩るその花たちに、祝福を。