大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

「未来は変えられないが、過去は変えられる」が意味すること。

過去の自分の見方を変えることは、癒しの重要な一部です。

それは、「未来は変えられないが、過去は変えられる」という格言の意味するところと、同じです。

1.過去の自分を、「感情的に」理解する

先日の記事では、過去の自分を「感情的に」理解する恩恵、というテーマでお伝えしました。

過去の自分を感情的に理解することは、「許し」へと至る道。 - 大嵜直人のブログ

「自分を愛する」というテーマからの流れでした。

そのなかで、過去の自分を否定したり、責めたりしていると、なかなか自分を愛することは難しいものです。

「あのとき、ああしておけばよかった」

「自分が至らなかったから」

みたいに、過去の自分を否定的に見ていると、なかなかしんどいものがありますよね。

いまの自分の基準で、過去の自分の行動を判断したり、ダメ出しをしたしするのは、ある意味で「後出しジャンケン」と同じです。

あるいは、「結果論」といってもいいかもしれません。

「そこでチョキを出してれば、負けなかったのに」

と言われても、「いや、そのときは分からなかったから、しょうがなくない?」としか、言いようがないですよね笑

でも、私たちは自分自身に対しては、そうしたことをしてしまうことがあります。

そうならないために、過去の自分を「感情的に」理解するというのが、とても大切なことだというのが先日のテーマでした。

行動の結果ではなく、そのときに置かれていた状況、あるいは感じていたことを理解する、という視点です。

そうすることによって、「ああするほか、なかったんじゃないかな」という感覚を得ることができます。

こうした「感情的理解」は、「許し」へといたる道でもあります。

2.正誤善悪を外して、ただそのままに受け入れる

こうした「感情的理解」にはデリケートな部分があるので、今日ももう少し続けて観たいと思います。

繰り返しになりますが、「感情的理解」をするとき、正誤善悪の判断をいったんカッコに入れるというのが、一つのポイントです。

正しい、間違っている。

いいこと、悪いこと。

そうした座標軸に、過去の自分の行動やその結果を置くことを、やめる。

それが、まずは大切なことです。

その上で、起こったことをそのままに受け入れるわけです。

ただ、そうはいっても、その起こったできごとに、何らかの感情が貼り付いているものです。

それを、解放していくこと。

そうすることによって、起こったことをそのままに、フラットに見ることが可能になっていきます。

「あのときは、ああするほかになかったんだろうな」、といった具合に。

それは、決して自分を甘やかしているわけでも、何でもありません。

3.未来は変えられないが、過去は変えられる

「未来は変えられないが、過去は変えられる」、と言われたりします。

普通に考えると、逆のような気がしますよね。

過去のできごとはもう変えられないけれど、これから先に起こることは、いくらでも変えられる…そう感じるのが、普通といえば普通かもしれません。

でも、いまこの瞬間に、未来を変えることはできません。

起こっていないことに対して、何かできるわけではありません。

その逆に、過去に起こったできごとに対しては、私たちはその意味付けを変えることができます。

そのできごとを、否定的に見るのか。

それとも、自分には必要なことだったと見るのか。

あるいは、いまの自分をつくってくれた、重要なできごととして見るのか。

その意味付けは、いまこの瞬間に変えることができます。

カウンセリングも、そのお手伝いをさせていただいているといえますよね。

未来は変えられないが、過去は変えられる。

そして、過去を変えることによって、私たちのありようが変わっていくのでしょう。

今日は、「未来は変えられないが、過去は変えられる」が意味すること、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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