誰かを嫌ったり、ケンカしたり、否定したり、そうしたネガティブなつながりを感じるとき。
その相手のなかには、私たちがどこかで見失ってしまった自分自身のかけらが眠っているものです。
１．「つながり」を生む、想像力という翼
昨日の記事では、「つながり」と想像力をテーマにお伝えしました。
「つながり」とは、想像力を翼にして相手の心との間に架け橋をかけるもの。 - 大嵜直人のブログ
「つながり」とは、自分自身の心と相手の心が重なり合い、境界線が溶けている、そんな状態を指します。
互いに寄り添いあい、心を寄せている状態。
その「つながり」があるところでは、私たちは深い安心感に包まれ、生きていること自体に大きなよろこびを感じられるものです。
それゆえ、「つながり」とは私たち人間が原初的に求めてやまないものですし、逆にそれが感じられないと、とても苦しくてたまらないものでもあります。
人を狂わせるのは「孤独」だとよく言われますが、それは「つながり」が切れてしまった状態といえます。
そうした「つながり」ですが、これは誰かから与えられるものではありません。
その相手と「つながり」をつくろうとアプローチしても、なかなか受けとってもらえないことは、多くの人が経験されたことがあるのではないでしょうか。
それはとても悲しいことですが、逆から見ると、「つながり」をつくるのも、自分次第といえます。
いつでも、私たちは自分から「つながり」をつくることができます。
その相手が、物理的に離れていても、たとえもうこの世にいなくても。
その「つながり」」をつくるのは、想像力であるというのが、昨日のテーマでした。
２．ネガティブなつながりの考え方
さて、自分以外の相手との関係性においては、上に書いたような、安心感を与えてくれる、よろこびのある「つながり」だけかというと、そういうわけではありません。
もちろん、そうできるなら、それに越したことはないんですけれどね笑
その相手に怒りを感じたり、あるいはけんかしたり葛藤したりする、そんな関係性もあります。
そうした関係性を、「ネガティブなつながり」と呼ぶのであれば。
そのつながりを、私たちはどのようにして考えていったらいいのでしょうか。
一つのヒントとして考えられるのは、「投影」の視点です。
すなわち、相手のなかでも「認められない」「イヤだ」「大嫌い」と感じる部分とは、私たち自身のなかにあるものの写し鏡である、という見方です。
はい、イヤですよねぇ…
でも続けますね笑
相手のなかにネガティブに感じる部分は、自分のなかにあるもの。
だからこそ、その部分を相手に映し出すことで、見えるわけです。
そして、自分自身がその部分を嫌っているがゆえに、その部分に対してネガティブに感じてしまう。
そこに、何らかの判断であり、ジャッジをしている。
要は、私たちは相手を嫌っているように見えて、その実、私たちが自分自身を嫌っているだけと見ることができます。
そのようにして見ていくと、「ネガティブなつながり」とは、私たちに癒すべき何がしかを教えてくれるようです。
３．その相手は、失われた自分のかけらを持っている
私たちが葛藤したり、ネガティブなつながりを感じる相手は、私たち自身のかけらを持っています。
それは、私たちが自分で忌み嫌い、「こんなものは表に出してはいけない」とばかりに、自分のなかの奥深くに封印したはずのものです。
しかし、その忌み嫌ったその部分は、私たちの大切な一部です。
そうしたことがあると、私たちは自分自身のどこかが欠けたように感じてしまいます。
誰かを嫌うとき。
誰かとケンカをしたり、言い争いをしたとき。
誰かを否定したくなったとき。
そうしたネガティブなつながりは、とてもしんどいものです。
けれども、それは私たちが失われた自分の一部があることを、教えてくれる体験でもあります。
スパイ映画やルパン三世よろしく、その人の顔をぺろんとめくってみると、私たちが忌み嫌った自分自身が出てきたりするものです。
少し、想像してみてください。
その自分自身は、どんな表情をしていますでしょうか。
どんな雰囲気でいるでしょうか。
どんな仕草をしていますでしょうか。
もしそれが見えたら、その自分自身を、ただただ、そっと抱きしめてあげてください。
そうすると、その相手に対する見方や視線が変わるものです。
それは、その相手が変わったのではありません。
それまで失われていた、自分自身のかけらを取り戻したからに、他なりません。
ネガティブなつながりがあるとき。
ぜひ、試してみてほしいと思います。
今日は、ネガティブなつながりを感じるのは、そこに失われた自分自身のかけらがあるから、というテーマでお伝えしました。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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