大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

コミュニケーションでは「何を言ったか」よりも「何を感じているか」の方が大切だ

いらっしゃいませ、ようこそお越しくださいました。

今日は「言葉」と「コミュニケーション」の関係について。

他人とのコミュニケーションにおいては、何を言ったかを気にするよりも、自分の感情を正直に表現する方が円滑なコミュニケーションが取れると、最近つとに思うのです。

 

すでに何度かお話しさせて頂いたのですが、私は当店を始めたきっかけもネットの海から見つけた「言葉」でした。

それだけに「言葉」の持つ力を信じていますし、また言葉というものの持つ美しさが好きです。

けれど最近感じているのは、こと他人との「コミュニケーション」においては、あまり「言葉」の力を過信しない方がいいように思うのです。

たとえば「メラビアンの法則」という有名な法則があります。

アメリカの心理学者、アルバート=メラニアン氏が提唱した法則で、コミュニケーションにおける様々な情報が、他人にどのような影響を及ぼすのか、という研究から提唱された法則です。

それによると、
話の内容などの言語情報で7%
口調や話し方、話の早さなどの聴覚情報が38%
見た目や表情、しぐさといった視覚情報が55%

である、というものです。

コミュニケーションに置き換えてみると、手紙やメールだと7%しか伝わらず、電話や通話アプリで話をしてようやく半分弱の45%、そして直接会って顔を見て話しをすると、100%伝えられる、と言えるかもしれません。

電話やメールなど便利なツールが使えるようになった今でも、やはり直接会ってお話をするのが最も有効な営業活動の一つであることも、納得ができるパーセンテージです。

 

つまり「何を言ったか」、ということは「コミュニケーション」においてはたったの7%しか過ぎず、あまり意味がないことかもしれません。

それよりも、私たちは口調や話し方、そして見た目や表情といった非言語情報から、9割を超える多くの情報を取得しているといえます。

私も含めた男性は、「結果」や「事実」、「目に見えるもの」といったものを重んじる傾向があります。

自立を深めていくと、「正しい」「間違っている」という判断やジャッジをするようになると、この傾向はさらに強くなりますね。

ええ、私もよくそのような思考回路に陥っていました。

あのときああ言ったはずだ、と。

けれど相手に伝わっているのは、残念ながら93%の方でした。
何を言ったかという内容よりも、その内面に抱えている感情が伝わっているのですね。

目は口ほどにものを言う、とは申しますが、とんでもない。
口よりもとてもとても雄弁に語るのが目であり、しぐさであり、また雰囲気といったものなのでしょう。

 

・・・とするならば、他人との「コミュニケーション」を円滑にするためには、まずはその内面にある感情をしっかりと自覚して感じることが大切だと、最近つとに思うのです。

そして、その感情を他人にぶつけたりして処理してもらわないこと。
感じてしまった感情は、自分で味わい尽くすことでしか流すことはできません。

それを感じた上で、

私は
これを
こう感じている

という前提で話をできると、とても円滑に「コミュニケーション」が取れるように思うのです。

・・・と書いていますが、とてもとても成熟性が求められるのは、言うまでもありません。

私も家族と、パートナーと、友人と、同僚や上司と、そんな「コミュニケーション」が取れるように、日々取り組んでいる最中です。

毎日のこと、なかなか自分が整わないうちに、「コミュニケーション」が始まってしまうといった難しいときもあります。

けれど「全ては自分から」、「自分を整えることから」という基準点を持っているだけでも、少し違った視点で「コミュニケーション」が取れるのではないでしょうか。

 

今日もお越し頂きまして、ありがとうございます。

早いもので、もう4月も折り返しです。
日に日に濃くなる新緑の色に、生命力の豊かさを感じる季節ですね。

どうぞ、ごゆっくりお過ごしください。

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