学生時代、よく徹夜していた。
試験勉強・・・とはいかず、
ほぼほぼ麻雀卓を四人で囲んでだったが。
しこたま麻雀牌と戯れたのちに、
雀荘のドアを開けると、
別世界のように燦々と中天に太陽が昇っていた。
あの徹夜明けの身体に悪そうな、
ぎらぎらした黄色の日光が懐かしい。
よくも飽きずに何度も徹夜できたものだ、
と振り返って思う。
ブラック企業という言葉が取りざたされる昨今、
非常にセンシティブな話なので表現法に迷うが、
勤めだしてから、度々仕事で朝を迎えた。
イベントの入れ替えといった時間的な制約のある仕事だったり、
自分の抱え込んだ仕事に没頭したり。
犠牲して仕事をしていたとも言えるが、
犠牲が必要な時期もあるのだろう。
仕事での徹夜は、麻雀の徹夜明けとは、
また違った疲労感があった。
そして、何日も休みなしで働くよりも、
徹夜はよっぽど身体に堪える。
ショートスリーパーと呼ばれる人も世の中にはいるが、
やはり私は寝ないとダメなタイプのようだ。
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そんな私が、久しぶりに仕事でほぼ徹夜した。
まだ暗い卯の刻に見上げた不思議な色の月に、
20代とはまた違って徹夜が身体にこたえるように
なったと感じる夜明けだった。
でも、たまにはそんな疲れもいい。