大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

「休む」「眠る」ことに罪悪感を持ってしまう、ハードワーカーさんへ。

がんばってきた人ほど、「休む」「眠る」ことに罪悪感を持ってしまうことがあります。

それでも、自分の心と身体を深く愛するためにも、休むことは欠かせません。

1.ハードワーカーの夕暮れ

今日は、心理学というよりも、エッセイ寄りの内容です。

肩肘張らずに、読み流して頂けましたら幸いです。

 

「休む」ことに、罪悪感を持ってしまう人がいます。

特にハードワーカーの方に多いと思うのですが、自分が休むと、なんだか申し訳なく感じる。

だから、なんだかんだと、休めずにずーっと働き続けてしまう。

何かをしていないと、なんだか悪い気がするというのは、仕事に限った話でもなく、家事や育児にしてもそうですよね。

その心理を見てみれば、働き続けていないと、自分の価値を証明できないと感じるのが、主な原因でしょうか。

何らかの役割だったり、やらないといけないことが、自分の価値を示しているから、もし休んでしまったら、自分の価値がないように感じてしまう。

その無価値感がイヤなので、それよりは働き続けている方がマシ、といった感じでしょうか。

「眠る」ことにも、同じような傾向があるように思います。

休みの日に昼まで寝ていたり、あるいはたっぷりと昼寝をしてしまったとき、

「あぁ、やってしまった…」という、あの感覚です。

別に、身体が欲しているんだから、眠ることは全然いいことなのですが、なかなかハードワークが好きな方は、そう思えなかったりするします。

2.ショートスリーパーへの憧れと、断酒の経験

かくいう私自身も、「休む」「眠る」ことについては、非常に苦手にしてきました。

特に、「眠る」ことには、なんだかいつも罪悪感を抱いていたように思います。

ほら、いるじゃないですか、「睡眠時間が短くても平気」という人。

そうしたショートスリーパーに、よく憧れていました。

なんか、かっこいいじゃないですか。

1日24時間は誰にとっても変わらないけれど、ショートスリーパーなら、自分の使える時間が人よりも多いわけですから、うらやましいですよね笑

それもあってか、よく眠れた日の翌日の朝、なんとなく損をしたような、そんな気分によくなっていました。

「たくさん眠ってしまった…」とばかりに。

そうしたショートスリーパーへの憧れが変わったのが、断酒をしてからでした。

以前の私は、よくお酒を飲んでいました。

誰かと飲みに行くことも多かったですし、一人で飲むこともありました。

けれど、5年くらい前でしょうか。

「なんとなく、お酒をやめてみよう」と思い立ち、そこから飲まないようになりました。

そのあたりは、このブログでも「断酒日記」を書いていましたが、私の中では、結構大きな変化でした。

そのなかでも一番大きな変化だったのが、朝の目覚めです。

お酒を飲んでいたときは、朝目覚めると、どうも身体が重かったりしました。

二日酔いになるまで飲むこともありましたが、そうでなくても、どこか身体にお酒が残っているような、そんな感覚がありました。

しかし、お酒を飲んでいるときは「それが普通」でしたので、あまり違和感を感じていなかったんですよね。

それが、お酒を飲まなくなって、1ヶ月くらい経ったころでしょうか。

朝の目覚めが、ものすごくスッキリしていることに、気づいたのです。

なんというか、RPGのゲームとかで、宿屋に泊まると体力が回復するじゃないですか?

ほんとに、そんな感じがしたんですよね。

いや、ほんとに笑

これ、体質に依ると思うので、じゃあすべての人がお酒をやめてそうなるか?と言われると、そうではないかもしれません。

私は、そんなにお酒が強くなかったんでしょうね。

この目覚めが心地よくなってから、ショートスリーパーへの憧れと、「眠る」ことへの罪悪感が薄れた気がします。

「眠ることは、最高の癒し」という言葉もありますが、ほんとにそうだな、と実感するようになりました。

3.自分の心と身体を、深く愛するために

私の睡眠体験はそうでしたが、やはり誰もがどこかで「休む」ことを覚える必要があるのでしょう。

「休むくらいなら、働いていた方がラクだ」と思われるのは、よくわかりますが笑

ただ、心の成長プロセスでも「自立」という頑張るステージのあとは、委ねる、任せる、緩めるといったプロセスが必要になるものです。

「休む」ことに罪悪感を感じるのは、仕方ないのかもしれません。

それだけ、いままで頑張ってきたことの裏返しでもあるのでしょうから。

ただ、自分の心と身体を深く愛するために、「休む」ことは欠かせません。

もちろん、頑張るときは頑張るでいいんです。

そのバランスもまた、自分にとって心地いいものを探してみることが、必要なのでしょう。

いきなり、南の島へバカンス!というのも難しいかもしれませんので、まずは「眠る」時間をたくさん取ってみることから始めてみても、いいのかもしれません。

眠りって、ほんとに不思議ですよね。

あの時間、私たちの意識はどこへいっているのでしょうか。

この世界とは、違うところに遊びに行っているのでしょうか。

そこで、何をして、誰と会っているのでしょうね。

そんなことを考えると、眠ることもまた、自分を愛でることの一つのようにも感じられませんでしょうか。

罪悪感を感じなくても、いいんです。

ゆっくり休むことで、自分の身体と心を愛でましょう。

今日は、休むことに罪悪感を持ってしまうハードワーカーさんへ、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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