大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

一年ぶりの皐月の風を、胸いっぱいに吸いこんで。

気付けば4月も終わり、皐月の季節に入った。

折しも今日は八十八夜。

立春から数えて88日目であり、「夏も近づく八十八夜…」の唱歌を想起させる。

例年は5月2日がその日なのだが、今年は閏年につき5月1日が八十八夜になるとのこと。

春立てる日から、もう八十八日も経ったと聞くと、どこか現実味がない。

当たり前の日々は、うたかたのようにぱちんと消えてしまい。

大きく変わってしまった世情と、変わらず留まろうとする自分と。

ツツジの紅が引く線は、そんな境界のようにも見えた。

新緑、薫風、ダービー。

一年ぶりの皐月の風を、胸いっぱいに吸い込んで。

目を開けると、心なしかツツジの花が、上を向いていたようにも見えた。

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