また、訪れる機会があった。
熱田神宮。
数日前に訪れたばかりだったが、その際は早朝だったので「こころの小径」がまだ開いていなかったのが、心残りだった。
不思議なもので、そういうときは近くを通るようになっているものだ。
そして、うまい具合に時間ができるものだ。
ということで、師走の熱田神宮、こころの小径を歩いた。
凛として、やさしく。
やわらかで、しなやかで。
冬の朝の穏やかな光とともに、その空気を存分に味わうことができた。
撮影禁止なので、風景を載せることができないが、心地のよい時間が流れていた。
熱田神宮の御祭神は、熱田大神(あつたのおおかみ)だと聞く。
熱田大神とは、三種の神器の一つである草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)を御霊代(みたましろ)として寄せられる、天照大神のこと。
「こころの小径」の先にある一之御前神社(いちのみさきじんじゃ)に祀られるのは、天照大神の荒魂(あらみたま)だとされる。
神様の荒々しく格別に顕著なご神威をあらわされる御魂のはたらきを指す、荒魂。
女神であられる、天照大神。
その、荒魂。
男性である私にとってそれは畏れ多く、またそれでいて、懐かしいような気もするのだ。
それは、天照大神のみならず、女性そのものに抱くイメージと同じではあるのだが。
朝日に照らされた木々が、ゆらめていた。
不思議な、場所。
とても、心地よい、場所。
また、訪れようと思う。
冬の朝、心地よい参道。