朝晩ずいぶんと冷え込むようになってきました。
冬用の布団、暖房器具を押し入れから引っ張り出して、いよいよ真冬の準備をしております。
時候は、小雪から大雪へ移るころ。
山々が雪に覆われて、いよいよ本格的な冬の到来と、そして新しい年の準備を始めるころでもあります。
私も、来年の手帳を準備しました。
まだ開封していないのですが、この来年の手帳にスケジュールなりを書き込む作業をしていると、年が暮れゆくのを感じます。
手帳の表紙に印字された2022年の文字を見ると、「おぉ…もうそんな年なのか…」とびっくりします。もう、2022年なのですね…
さて、年は暮れゆき、流れていきますが、季節はめぐり、また同じ場所に戻ってくるようです。
年は過ぎゆき、季節はめぐりゆく。
違うように見えて、結局は同じなのかもしれません。
ともすると、年が過ぎゆくのを一方通行のように感じてしまいますが、実は季節と同じで、円環を描いているのかもしれません。
歳を重ねることはそう見えないかもしれませんが。
それでも、愛に包まれて生まれた赤子から、いつしかその愛を忘れ、そしてその愛を思い出す旅を経て、また愛に戻る。
そんな旅のなかに、私たちはいるのかもしれません。
さて、そんな小説の終わり、川沿いを歩いていると白く小さな花が、目に留まりました。
この時期、咲いている花も少なくなってきますが、そんな季節にもこうして目を楽しませてくれる花が咲いているのは、ありがたいことです。
秋も深まるころ、この花がいっせいに咲いていたことを思い出しました。
いまは、この小さな小さな一枝にだけ、白い花が残っていました。
冬のやわらかで控えめな朝日に照らされたその花は、どこか過ぎ去った秋を惜しんでいるようにも見えました。
きっと、また来年会えるよ。
そんなことを伝えながら、冬の訪れを実感する小雪の終わりでした。
ずいぶんと寒くなってきました。
暖かくしてお過ごしください。