急に冬が本気を出してきたようで、昨日の夜から大きく気温が下がりました。
見る予報によっては、今朝の気温が氷点下になっていましたが、さもありなんと思わされる寒風が吹く朝でした。
時候は「大雪」も末候、七十二候では「鱖魚群(さけのうおむらがる)」。
もう来週には「冬至」。文字通り、冬に至る日がやってきます。
ようやく本格的に冬がやってきたと感じるうちに、もう陽の長さは徐々に長くなっていく。不思議なものです。
気づいたときには、もう盛りは過ぎている。
何ごとにも同じことが言えそうな、そんな自然の、季節のめぐり。
さて、そんな風に考えると、いまが冬の盛りのようにも思えます。
だからでしょうか、師走の空はどこまでも澄んでいるように感じます。
少し寄った公園で、見上げた師走の空。
1年の終わり、年の瀬も近づき、何かと気ぜわしくなる12月。
なかなか、こうして空を見上げるだけの時間というのは、持ちがたい時期なのかもしれません。
けれど、見上げた空は、どこまでも澄んで。
どこかそれは、ある一つの「極(きわ)」にいるから、そう感じられるのかもしれません。
嬉しさの、極。悲しみの、極。愛しさの、極。痛みの、極。あるいは。
そうした極にいると、なぜか人は澄みわたるように感じることがあります。
極とは、濁りの無さ。偽りの、無さ。
そこにあるのは、ただ澄みわたった今日の青空のようなものなのかもしれません。
移ろいゆくものも、また美しいのですが。
極、というものにもまた、人は美しさを感じるようです。
冬の極まで、あと少し。
いまこの時間を、味わっていきたいものです。