いつの間にか、朝が肌寒く感じるようになりました。
朝、玄関の扉を開けると感じる空気が、ひんやりと感じるようになったのは、先週だったか、それよりも前だったのか。
目には見えないけれど、少しずつ移りゆく季節。
その流れのなかで、いつも私はその変化の大きさと、それに気づかないでいたことに驚きを感じるのです。
厳しくて長かった残暑は、もうどこにもなく。
静かで、それでいてどこか厳かな、秋の深まりを感じます。
その静寂のさきに、冬の気配もまたあるようで。
時候は、霜が降りるという「霜降」。
北国や山地では、霜が見られるようになる時期ですから、肌寒いのも当たり前なのかもしれません。
七十二候では、「霎時施(こさめときどきふる)」。
通り雨のような小雨が、時おり降るとされるころであり、そうした雨は冬支度の合図といわれたりもします。
動きやすいこの時期のうちに、冬支度をしておくのが、生きものの知恵なのでしょうか。
いつものお散歩コースも、やわらかで、そして穏やかな陽光に包まれていました。
実に心地のよい、秋の日の陽光。
真夏の力強い太陽もいいのですが、この静けさの中にあるような秋の陽光もまた、いいものです。
ずっと浴びていたくなる、そんな雰囲気のある陽光でした。
そんな霜降のころですが、あなたのお住まいのところでも、秋が深まってきたでしょうか。
あなたにとっても、心地よい秋が見つかりますよう。