大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

自己否定をしてしまうときは、自分なりの「愛し方」に気づくチャンス。

自分の「才能」や「愛し方」は、自分が一番疎かったりするものです。

自分にダメ出しをしたり、自己否定をしてしまうときは、そうした自分の「才能」や「愛し方」に気づくチャンスです。

1.自己否定をせざるを得なかった自分を許す

昨日の記事では、自己否定をせざるを得なかった自分を許す、というテーマでお伝えしました。

自己否定をせざるを得なかった自分自身を、許すということ。 - 大嵜直人のブログ

自分を自分でダメ出ししたり、否定したりすること。

それはとてもしんどいことであり、セルフイメージを下げ、生きづらくするものです。

それはそうなのですが、自己否定を「(ただ単に)悪いこと」として扱うのではなく、「なぜ自分を否定しなければならなかったのか」という視点を、先日の記事ではご紹介しました。

誰しも、自分のことが大切ですし、自分がかわいいのは当たり前です。

危ないと思ったら身をかがめますし、熱いものに触れたら瞬時に手を引きます。

けれども、そうした当たり前のことを差し置いて、自己否定をしている自分がいるのだとしたら。

それは、なぜだろう。

自分を否定することで、得られるものがあるとすれば、なんだろう。

と考える視点です。

それは、自分自身に対して「感情的理解」を向けることであり、ひいてはその先に「許し」のプロセスがあります。

多くの場合、自己否定の裏側には、誰かを深く愛したいという想いがあります。

その深さゆえに、相手を助けられなかったり、相手に愛を伝えられなかったりすることもあるのでしょう。

そんなとき、私たちは自分を否定することで、相手を愛そうとすることがあります。

もし、そうだとしたら。

自分が自分を否定していると気づいたときに、

「自己否定なんか、しちゃいけない」と見るよりも、

「よく、そこまで愛せましたよね」と自分自身を許していくことが、大切なのでしょう。

2.「才能」と「愛し方」

私たちは、自分自身に「才能」が眠っているところほど、自分に厳しくなるものです。

そして、その部分で悩み、自分にダメ出しをすることもあります。

たとえば、オリンピックで100m走に出るような選手は、「10秒の壁が切れない…」と悩んだりするのでしょう。

けれども、一般人からしたら、「うわぁ、めちゃくちゃ足が速くてすごい!!」となりますよね。

程度の差はあるかもしれませんが、同じようなことが、私たちの周りでもあるものです。

人にやさしくできる才能がある人ほど、「今日は全然、人にやさしくできなかった。自分はひどい人だ…」と自分を責めたりします。

周りの人を明るく、元気にすることができる人ほど、「あの人、なんだか元気なかったな…私が何かしちゃったかな」と思いつめたりします。

言ってみれば、こうした自己否定や悩みというのは、「才能」の裏返しであるわけです。

その部分にこそ、その人の「才能」が色濃く表れます。

「才能」と書くと、

「ショパンの幻想交響曲が弾ける」

「160kmの速球を投げられる」

「神絵師と呼ばれるような絵を描ける」

とか、そういったイメージを持たれるかもしれませんが、ここでのニュアンスは少し違います(もちろん、そうしたことも素晴らしい才能です)。

ここでいう「才能」とは、自分に与えられたものであり、それがないと自分ではなくなってしまうものです。

それは、自分らしさの源泉であるといえます。

それゆえに、「才能」とは「愛し方」と言い換えられるのでしょう。

自己否定したり、自分にダメ出しをしてしまうこと。

その裏側には、自分自身のかけがえのない「才能」であり、「愛し方」があるものです。

3.才能と同じように、愛し方も自分が最も疎い

さて、私たちは、自分自身の「才能」に無自覚です。

当たり前にしていることであり、それゆえにそれが「才能」であることが分からないものです。

他人から見れば、それはそれは素晴らしいことであっても、自分が当たり前にしていることには、私たちは価値を感じづらかったりします。

「え?そんなこと、当たり前でしょ?」とばかりに。

カウンセリングのなかでも、その方のすばらしさを伝えると、「まったく逆だと思ってました」と言われることもあるくらいです笑

それは、そうですよね。

私たちは、自分でできることは、それを周りの人に投影して、他人も同じようにできると勘違いします。

けれども、決してそうじゃないですよね。

「才能」とは、自分が息を吐くように自然にできることである、とはよく言われることです。

それゆえ、きちんとその才能を自覚していないと、それをまるでゴミのように扱ってしまったりします。

その「才能」をしっかりと自覚していくことで、私たちはその与えられたかけがえのないものを、大切な人に適切な形で贈ることができるようになります。

「愛し方」もまた、同じといえます。

当たり前にしてしまうがゆえに、そこに価値を感じられず、それどころかダメ出しや自己否定をしてしまうきっかけにすらなってしまう。

だから、見方を変えると、自己否定をしたりしてしまうときは、自分の「才能」や「愛し方」を自覚するチャンスでもあるわけです。

その「愛し方」を自覚することができれば、あなたの素晴らしい愛を、大切な人に届けることができるようになるのでしょう。

自己否定している自分に気づいたとき。

そんな見方をしてみては、いかがでしょうか。

今日は、自分なりの「愛し方」は、自分では分からないもの、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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