大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

どうしても執着が手放せないときは、誰かを頼るとき。

どうしても執着が手放せないとき、まず「いまの自分は」手放せないんだ、ということを認める必要があります。

その上で、誰かに頼ることが必要になるタイミングでもあります。

1.「手放し」のプロセス

昨日は、「手放し」のプロセスについて、というテーマでお伝えしました。

「手放し」にいたるプロセスについて。 - 大嵜直人のブログ

カウンセリングのなかでも、中核的なテーマになることも多い「手放し」。

執着から自分を自由にすることのできる癒しを、「手放し」と呼びます。

執着していると、私たちは選択肢を失います。

「この人しかいない」

「この会社しかない」

といった具合に、まるで世の中にはその選択肢しかないように感じてしまいます。

「手放し」は、そうした執着を解き放ち、私たちに自由を与えてくれるものです。

昨日の記事では、その具体的なプロセスを見ていきました。

  1. 感情の解放
  2. その当時の自分と向き合う
  3. 目標を設定する

必ずしも一方通行で進めるわけではなく、2から1へ戻ったりもします。

ご承知の通り、執着って、何度もぶり返したりするものですしね。

だから、あきらめずに何度でも「手放す」ことを選択し続けることが、大切になります。

昨日の記事では、そんなプロセスを順番に見てみました。

2.手放せないときの処方箋

今日はそんな「手放し」を進めるなかで、どうしても出てくる

「手放せない」

という時期の処方箋について、お伝えしてみたいと思います。

まず大切なのは、「いまの自分は、手放せないんだ」という事実を認める、ということです。

これ、自己肯定感や自己受容の第一歩でもある、「いま、そのままの自分を受け入れる」という点と同じです。

「そうなんだな、いまの自分は、手放せないんだな」

「わたしは、いまはまだ、手放したくないんだな」

それが悪いことでもなんでもなく、ただ、そうなんだな、と認めてあげる。

それだけで、変わるものがあるんですよね。

たとえばカウンセリングのなかで、別れたパートナーのことが忘れられなくて辛い、というお話をいただいたとしたら、私は「それじゃあ、手放しましょう!」なんて言いません。

それができるなら、カウンセリングにはいらっしゃらないでしょうから笑

「そうなんですね、その人のことが、忘れられないんですね」

と、お伝えはすると思います。

不思議なもので、他人から自分のことを聞くだけでも、自分の状態を認めたり、知ったりすることが進むものです。

そして、「いま」手放せなかったとしても、それが「この先ずっと」手放せないわけではありません。

私たちは、どうしてもいまの自分の状態が、将来的にもずっと続くと思いがちです。

でも、日々私たちは変わるし、成長もします。

決して、いま現時点の自分が「手放せない」と認めることが、ずっと手放せないわけではないんですよね。

だから、まずは「いまの」自分が手放せない、ということを認めることが、一歩目になります。

3.手放せないときは、誰かを頼るとき

じゃあ、「いまは手放せない」と認めた上で、どうするか。

そこに、正解はないと思います。

「手放せるようになるまで待つ」という、豊臣秀吉的なアクションをするもよし。

あ、「鳴くまで待とう」は、家康でしたか笑

「手放せるには、どうしたらいいんだろう」と動き回るもよし。

そのどれが、自分に合うかは、やってみないとわかりません。

でも、一つ試してみてダメだったら、それは自分に合ってない、ということが分かっただけでも大きな収穫なわけです。

だから、正解はないんですよね。

その上で、なのですが。

「手放せないときは、誰かを頼るとき」、という金言をご紹介します。

手放せないということは、いまの自分では、それができないんですよね。

だから、自分の外側を頼ってみる。

信頼できる友人に、泣きついてみる。

カウンセリングで、話をしてみる。

家族を頼ってみる。

いままでの自分にはなかった行動が、「手放し」の扉を開くことは、とてもよくあることです。

手放せないときは、誰かを頼るとき。

ぜひ、参考にしていただければ幸いです。

今日は、執着が手放せないときは、誰かを頼るとき、というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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