大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

あなたは、どんな愛し方をする人でしょうか? ~自分の歩いてきた道を、愛の視点から振り返る

その人の愛の伝え方を知ることは、その相手を深く理解することです。

それと同じように、自分自身の歩いてきた道を愛の視点から見ることは、とても大切なことです。

1.百人百様の愛の伝え方

今日は、少しテイストを変えて、愛の伝え方というテーマでお届けしたいと思います。

愛の伝え方。

あるいは愛情表現の方法といってもいいのですが、それには人それぞれの方法があります。

百人いれば、百通りの愛の伝え方があるのでしょう。

言葉でストレートに伝える愛し方。

ただ側にいる、という愛し方。

厳しく躾をする、という愛し方。

何かをプレゼントする、という愛し方。

毎日、家族の健康を願う、という愛し方。

あるいは、離れて見守る、という愛し方もあるのでしょう。

もちろん、それらのなかのどれが正しいとか、どれが優れている、ということはありません。

どれもが、その人なりの愛し方であり、尊い形です。

言い換えると、どうやって愛を伝えるのかは、その人のアイデンティティや個性と深く結びついているものです。

それは、その人がどうやって愛されてきたかという経験や、その人が大切にしているものと結びつくからです。

言葉によるコミュニケーションを大切にする人もいれば、一緒にいる空間と時間を大切にする人もいるでしょう。

愛し方というのは、実にその人の根源的な部分を表している、といえます。

2.「これは愛じゃない」から「これも愛」へ

しかしながら、多くの人間関係のすれ違いは、この「愛し方」と「受け取り方」のギャップから生まれたりもします。

自分に向けられた愛と、自分が受けとれているもののギャップ、とでもいいましょうか。

誰かが送ってくれた愛を、「これは違う」とばかりに、受けとれていなかったり、あげくの果てには「なんでこんなもの送ってくるの!」と怒ったりもする。

はい、よくある話ですよね笑

だから、

「この人は、どのように愛を伝える人なんだろう」

「どうして、そのように愛を伝えようとするのだろう」

と想像をめぐらせることは、私たちの愛を受けとる幅を広げてくれます。

人生の季節が変わるとき、それはいままで素通りしてきた愛の存在に気づくときが多かったりもします。

愛を受けとることの影響というのは、かくも大きいものです。

それはそれとしても、相手を理解するためには、愛し方の幅を広げることが大切なようです。

「これは愛じゃない」から、「これも愛」へとでもいいましょうか。

自分の愛し方の外側にあるものを、「これも愛」と認めるのは、実に勇気が要るものですけれどね。

3.行動原理の底には、愛がある

他人からの愛と、自分の受けとれる愛のギャップについて述べてきました。

「真実は反転のなかにあり」と言われますが、この視点は自分自身に向けることができます。

すなわち、これまで自分がしてきた行動は、愛を伝えたかったのではないか、という視点です。

自分自身を否定している部分を、愛の視点から見てみる、ということ。

ある人は、頼まれるとNOが言えない性格がイヤで、ちゃんと自己主張できるようになりたい、と思っていました。

NOが言えないことで、苦しいこともあったかもしれません。

自分だけが、抱え込んできたこともあったかもしれません。

けれども、それはどんなことでも受け入れることのできる器の大きさで、周りの人に愛を差し向けてきた、と見ることができませんでしょうか。

また、ある人は厳しい家庭に育ったことで、時間やルールを守らないと、という観念が重荷になっていました。

ほんとうは、もう少し自分の世界を大切にしたいのに、自分がルールから逸脱していないか気になって、いつも肩が凝ってしまう、そんな自分がイヤでした。

けれども、なぜその観念を大切にされてきたのかを考えると、それを守ることで、大切な人に愛を届けたかったのかもしれません。

 

どんなに見えづらくても、人の行動の奥底には、愛が眠っています。

周りの人のなかに、それを見つけるのは、とても尊いことです。

もし、そこに愛を見つけることができるのならば。

それと同じように、自分が歩んできた道や、自分がしてきたことは、すべて愛からの行動だったのではないか、と見ることができるように思うのです。

カウンセリングのなかでは、いつもそのことをお伝えしたいと思っています。

今日は、愛の伝え方というテーマでお伝えしました。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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