早いもので、10月になりました。
神さまは出雲へお出かけするという、神無月。
夏の名残なのか、日中はまだ暑いと感じる日もありますが、10月のはじまりはしっとりとした雨でした。
小さな花弁も、雨粒に濡れて。
このやわらかな色が、秋を告げてくれるような、そんな感じを受けます。
時候は「秋分」。
七十二候では「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」、虫たちも冬ごもりの準備をして、巣穴にかくれる時期。
再び姿を見せるのは、来年の啓蟄のころでしょうか。
しかし、私の住んでいるあたりの虫たちは、まだまだ元気にその鈴のような鳴き声を聞かせてくれています。
もう少し、その秋の音色を楽しませてくれるのでしょうか。
それにしても、路傍に咲く花の色が、ずいぶんとやわらかく、そしてやさしくなったように感じます。
熱が冷めていく、夏から秋の移り変わり。
その色調の変化は、実に美しく、そしてどこか、終わりゆくような寂しさを感じます。
この花は、真っ白。
夏に咲いていた花の白さとは、また違った雰囲気を、まとっていました。
夏にも白い花が咲いていた気がしますが、不思議なものですね。
それにしても、秋らしくなってきました。
あなたの周りでも、秋が深まってきたでしょうか。
そのやわらかな色とともに、秋の訪れ、神無月の訪れを感じ尽くしたいものです。