今日は人間関係のマトリックスについて、私の周りの人たちとの関係性の変遷について書いてみます。
いま私が読んでいる本とも共通してくるのですが、人の成長は直線状ではなく、階段状でもなく、螺旋階段状だと思うのです。
よく言われる人間関係のマトリックス。
ポジティブ ⇔ ネガティブ
自立 ⇔ 依存
それぞれにそれぞれがくっつくので、4通りのアーキタイプがある。
私は末っ子長男で育ったので、気づいたときには「ポジティブ依存」の気質だった。
困ったときには周りがなんとかしてくれると信じてるし、和みキャラで場を柔らかくする気質。
その反面、無能に見えがちでいじめられっ子、スケープゴートになりやすい。
幼少期を振り返ってみても、だいぶ当てはまる。
それが肉親との別離や就職、新しい土地での一人暮らしを経るにつけ、正反対の「ネガティブ自立」のマトリックスに引っ越していった。
完璧主義、責任感が強く、綿密な仕事をする反面、すぐに他人をジャッジしてコントロールしたがる。
いつもイライラしてて批判的。
で、そっちに針が振り切れると当然のごとく人間関係の多くが上手くいかなくなって、自分では処理できない問題を抱え込むようになる。
自分はこんなに頑張っているのに、みんなわかってくれない。
けれど問題を解決することができない自分を否定しだす。
・・・という今度は「ネガティブ依存」に突入する。
何かにつけ問題を見つけることができるが、それにてんこ盛りの感情が貼りつくために動けない。
過去にとらわれ、未来を悲観する。
そしてそんな自分を憐れみ、嘆き、否定する。
そんな自分を変えて問題を解決しようと必死こいてもがいていると、今度は真逆の「ポジティブ自立」のポジションに来ていることに気づく。
ビジョンを持ち問題解決のエネルギーに溢れ、あまり過去は振り返らずに楽観的。
けれど感情を感じることが苦手になり、人とつながること、人に頼ることが難しくなる。
そうするとまた正しさにこだわってしまいがちになるので、素直に負けを認めましょう。
白旗をあげましょう。
助けてって言いましょう、ってことになる。
そうすると、不思議なことに戻ってきたのはもとの「ポジティブ依存」のマトリックスだった。
まあ誰かが助けてくれるし、なんとかなる。
ただ周りの好意をニコニコ受け取っていれば、よくわからんけどうまくいく。
・・・結局長い時間をかけて一回りしてきて思うのは、どのマトリックスの資質も必要だということ。
それを一回り経験してると、その場面場面で選べるようになる。
これ、だいたい思春期あたりまでの経験によって、すごろくのスタート地点が四つのどこにあるか変わるだけで、結局みんな一周して真ん中に戻ってくるような気がしている。
それは周り道のように見えても、無駄なものは何もない。
全てが必然で完璧。
2017.9.26
以前にご紹介した「英雄の旅」でも同じことが言われているのですが、人の成長とは螺旋階段を登っていくようなものです。
それは単純な右上がりの直線状ではなく、停滞と飛躍を繰り返す階段状でもなく、ぐるぐると円環を描いて昇っていく螺旋階段のようです。
それは一周すると元の場所に戻ったかのように感じられるかもしれませんが、実は一周回る前よりも一段高いところに登っていて、そこから見える景色はまた違うものが見える。
そうした螺旋運動を、一周、また一周と重ねることが、人が成長する一つのモデルなのでしょう。
さて、その螺旋運動を早めるためには。
それは、とりもなおさず「今までの自分ではやらなかった選択をする」という冒険が鍵になります。
以前にこちらで綴らせて頂きました通り、
偏りをなくしバランスを取るためには、「いつもと違うこと」 - 大嵜 直人のブログ
「いつもと違うことをしてみる」ということですね。
「この方法でないとダメ!」や、
「これじゃなきゃいけない」や、
「これしかない」、ではなくて、その逆の選択肢を持つ、ということ。
それは勇気が要るのことなのですが、本当に私たちの心を成長させ人生を豊かにしてくれます。
いきなり、大きな決断をすることは難しいので、ほんの小さなことから始めてみてはいかがでしょうか。
帰り道をいつもと違う道を歩いてみたり、
朝いつもの缶コーヒーじゃなくて、目に留まったアイスを食べてみるとか、
たまには自分の感じたことを素直に目の前の人に伝えてみるとか。
そんなことの積み重ねが、螺旋階段を登るのを手助けしてくれるように思うのです。
そして、大丈夫。
そんなことせずに放っておいても、停滞していると「今までの逆をしないといけない状況」がやってきますから・・・
そのときは螺旋階段を思い浮かべてみると、少し道筋が見えてくるように思います。
さて、今日もお越し頂きましてありがとうございました。
先週末からまた初夏のような陽気の日々になりましたね。
季節のめぐりも同じ、螺旋運動なのかもしれません。
どうぞ、ごゆっくりお過ごしください。