靴磨き。
外から帰ってきたときに、サッとブラシをかけて、クリームの付いた磨き布で靴を軽く拭く。
時間のあるときには、擦れたりしたところに靴墨を塗る。
朝、靴を履いたときの何とも言えない充足感が心地よい。
今まで気が向いたら磨く、くらいしかしていなかったけれど、とても自己肯定感の上がる習慣だと思うので、続けてみようと思う。
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凝り性なのか、セールストークに弱いのか、初めて革靴を買ったときにメンテナンスの道具を一緒に買った。
ふと気になると履いている靴にクリームを塗って、靴墨を塗って・・・という作業をすることはあったが、なかなか定期的に習慣化するまでは至っていなかった。
それが先日靴箱の掃除をしていたところ、その「靴磨きセット」を見つけて、久しぶりに磨いてみた。
すると、翌日家を出るときに、靴を履いたときの感じが、いつもと違って心地よかった。
磨いた靴が朝の陽射しに映えるのを見るのも楽しい。
「大切にされたもの」を身に着ける、という感覚。
それは、「自分を大切にする」ためにとても有効な一つの方法なのだろう。
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「何か」に没頭しているとき、人は「いま」に生きている。
靴磨きもそうだし、
ランニングやスポーツしかり、
秋の夜長の読書、
あるいは瞑想やヨガも同じことだろうし、
田植え体験もそうだったし、
私にとっては書くこともそうなのだろう。
没頭しているときには、過去の後悔も、未来への不安もない。
それらをしているときは、ただただ
目の前の靴を磨くことに、
息を切らせながら走ることに、
続きが早く読みたくて活字を追うことに、
目を閉じて座ることに、
等間隔に苗を植えることに、
ひたすらに自分を見つめることに、
集中している。
習慣が人生をつくる、と言われるが、そんな時間を一日の中で持てる習慣を増やしていこうと思う。
その習慣の積み重ねこそが、「自分を大切にする」ということなのだろう。