大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

彩る、大雪。

時に「大雪」。

山々は雪に覆われ、白い帽子をすっぽりとかぶり始めるころ。
目に見える冬の訪れも多く、師走のあわただしい時期でもある。

そんな時候だが、目に映るのは、不思議と彩りが多く。

それを探したくて、寒風に身を縮めながら、娘と外を歩きに出る。

f:id:kappou_oosaki:20201205202954j:plain

朝の光に照らされる、常緑樹の葉。
光の加減は、どこかやさしく、淡く。

f:id:kappou_oosaki:20201205202944j:plain

透き通る葉脈に、神々しさが宿る。
冬らしいといえば、冬らしい色なのかもしれない。

f:id:kappou_oosaki:20201207182120j:plain

山茶花も、咲き始めると早い。
いつの間にか、赤い花壇になっている。

f:id:kappou_oosaki:20201205203003j:plain

彩りの少ない冬だからこそ、映える赤。

f:id:kappou_oosaki:20201207182130j:plain

見渡せば、少し淡い赤も見えて。

これは、何の花だろう。
形は蝋梅にも似ているが。

点描のような、赤。

f:id:kappou_oosaki:20201207182111j:plain

少し歩けば、甘い南国調の香りとともに黄色も見えて。
傘をくぐりながら、その香りを浴びる。

f:id:kappou_oosaki:20201205202932j:plain

桜の枝の先には、次の春を待つ蕾が。
これから冬本番だが、もう春の準備は始まっているようだ。
すべては、つながりの中で。

蕾を眺めてぼんやりしていると、あたりを走っていた娘が、ズボンにびっしりと「ひっつき虫」をつけてきた。

それを指摘すると、ケラケラと笑う娘。

ズボラな娘がそのまま家に帰ろうと歩き出すのを、私は追いかけた。

時に、大雪。
彩る、大雪。